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 グラスにお茶だけ注ぎ直して二人でソファーに座る。 「何で緊張してんだよ」  その背もたれに腕を回すと、宮部は更に縮こまった。 「……だって」  横目でこっちを見上げるそれは正直ヤバい。 「あのさ……」  ゴホンと咳払いをして目を逸らすと、俺はじっと目の前のテーブルを見つめた。 「この前もちょっと話したけどさ。焦るのはやめようぜ」 「……じゃあ、この手は何?」  言われて自覚する。  左腕は宮部の肩を抱き寄せていたが、右手は宮部の太腿を撫でていた。 「いや、焦るのはやめるってだけでイチャつくのはいいだろ?」  その手を正当化して際どい足の付根に移動させると、宮部はピクッと跳ねて少し眉を寄せた顔をこっちに向ける。 「正直、俺がうまく解してリードできねぇからだって落ち込んだんだけどな」 「いや!僕が無駄に力むから……」  ちょっと凹んでいたことを吐露すると、宮部は慌てたように俺に訴えてきた。 「宮部」  その頬に手を添えて微笑む。 「創介さんが言ってたじゃん?時間かけても痛いって……」 「うん。だから、別に……我慢する、よ?」  俺の手にすり寄りつつ、目が合うと宮部は恥ずかしそうに俯いた。 「いや……それじゃ意味ねぇじゃん?慣らせば多少痛みは和らげられるならそうしたいんだって」 「……でも、|解すの《アレ》はかなり恥ずかしい」  宮部を抱き寄せてその背中をゆっくり撫でると、宮部は顔は上げないままギリギリ聞こえる声を出す。 「お前、いつも冷静じゃん?まぁ、下ネタとかは真っ赤になるけどさ。あぁやって乱れる宮部、めちゃくちゃかわいくてドキドキする」  言いながらその赤い耳元に唇を寄せると、宮部はビクッと肩を震わせた。

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