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「何……で?」  寄せた眉毛が更に寄った気がする。 「いや、疲れてんなら……」  床に尻をつけて髪を掻き上げると、膝立ちになっていた宮部が勢いよく抱きついてきた。 「準備……した、よ?」  驚いているうちに少し体を起こした宮部の顔が近づいてきて唇が重なる。  今まで頼んだって宮部からしてくれたのはせいぜい触れたかどうかの照れまくったキスくらいだった。  その宮部が俺の首の後ろに手を回し、俺の脚を跨いで上に乗り、自ら……キス?  合わさった唇の間からためらうような舌も感じて俺は宮部の腰に両腕を回して舌を絡めにいった。  チュ、クチュと音が鳴って俺が下に居るせいで絡まった唾液は俺の口に集まってくる。  喉を鳴らしながら飲み込んで、俺も角度を変えて宮部の口に食らいついた。  腰を浮かせて宮部ごと持ち上げると、そのままベッドに押し倒す。 「村……」  既に溶け始めたような顔の宮部にもう一度唇を押し付けて深く、もう息もさせないぐらい舌を挿し込んだ。  右手で淡い水色のシャツのボタンも外してベージュの綿パンからTシャツを引き抜くと脇腹をなぞる。  ピクッと小さく反応する宮部を見て、舌はそのまま顎から首筋に這わせた。  ちょっとした愛撫にも反応してくれる宮部が愛おしい。  少し体を起こさせてTシャツごと脱がせると、宮部は乱れた息を吐きながらとろんとした目をこっちに向けた。

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