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その身体を抱き込むように腕を回すと、俺の腕の中で宮部がピクピクと震えながら必死に口を開けて酸素を求める。
キスで塞いでやりたいのを堪えて背中を擦ると、宮部は少しずつ呼吸を整えた。
「悪ぃ……一瞬、理性失った」
素直に謝ると、宮部は目元を拭って視線はうまく定まらないままフッと笑う。
「……苦しくて……嬉しい」
「は?」
「全部……挿って、る?」
「いや……八割くらいか?」
言ってから“全部”と言っておけばよかったと後悔したがもう遅い。
宮部は目を閉じてゆっくり自身の腹に手を置いてそっと擦ってから目を開けた。
「……ごめん、ね。僕の中はもういっぱい、かも」
吐息混じりでやけに艶っぽいその言い方に、しっかり抱えて腰を叩きつけたくなる。
「宮部……そろそろ、動いていい?」
とりあえず息を吐き出して少し落ち着けてから聞くと、宮部は俺の首を引き寄せて隠れるようにしてから小さく頷いた。
「んっ……あ、あぁっ!!村……」
「“琉生”」
痛みか、違和感か、異物感か……一度放って硬度も落ちた竿が揺れるのを握ってやると、まだ苗字で呼ぼうとする宮部に強請る。
「んンっ!る、い……」
ゆるゆると腰を動かしながら右手も扱いてやると、宮部がパクパクと口を開けながらまた一段と声も甘くなった。
すぐに芯がすっかりと屹立に通って表面に血管が浮き出た。
泣きながら必死にしがみついてくる宮部が愛おしくて仕方ない。
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