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第6話

「ひぎゃっ!」  蛙を踏み潰したような声に怯みそうになったけど、きっとこんなチャンスもうないって腹を括って言葉通りに食らいつく。  ぱくんと口の中に初めて含んだソレは、自分のを散々触っていたと言うのに思ったよりも穴の周りが柔らかくて驚いた。  硬いのに柔らかくて、熱いと思う。  それから、味が…… 「  しょっぱい」  漏れ出していた先走りの味にぽろりと感想を漏らし、ちゅうちゅうと唇を押しつけるようにして吸いつきながらそろりと三太を見上げる。  男から……しかも、小さい頃から育ててた奴にこんなことをされて、もう家に置いて貰えないくらい怒っているかなって思っていたのに、視線の先にあったのは複雑そうに顔をしかめている三太だった。  ふにふにと先端に唇を当てているけれど、押し退けられるなんてことはなくて……  張り詰めた竿が手の中でドクドクと熱さを伝えてくる。   「っ  ちょ、おま、  ホント、やめっ  ~~~っ」 「やだっ」 「やだじゃねぇっ」 「俺っへたっだけどっやらせてっ」 「うまくてもビビるわ!」  勢いでついぎゅうっと手に力を込めてしまうと、三太の顔がぎゅっと歪んだ。 「ぎゃっ潰れるっ」 「わっ」  手の中の三太がビクッて跳ねるから、思わず手を離してしまった。  二人の間にできた距離にこのまま突き放されるんじゃないかって不安になって、弾かれるように三太にしがみつく。  ぎゅうっと力を込めて抱き着いていると、三太が体中に力を入れているのが手に取るようにわかる。  こんなことをしでかした俺を、振り払うのかな?  父親代わりの三太を、そう言った意味で好きなんだってバレて、軽蔑されるかな?    こっち見るなって突き飛ばされて、背中を向けられるのかなって思ったら、もう堪らなく悲しくて悲しくて…… 「ぅ……っ三太ぁ……ごめ、ごめんなしゃ さいぃ」 「ちょ、な、だからっ!さっきから何なんだよっ!」  怒鳴り声を上げたのに、三太は脱力してラグの上に倒れ込んでしまった。  しがみついていた俺も引っ張られて寝転ぶように三太の腕の中に落ち着いてしまう。 「別に潰れてねぇから泣くな」  ぐいぐいと涙を拭われてほっとしたけれど、せっかく勇気を出したと言うのに俺にはもうこれ以上どうしていいのかさっぱろ分からなかった。  三太が拭いてくれているのに、涙は後から後から溢れて来てどうにもならない。 「ら……っぅだってぇ」 「ほら、潰れてねぇだろ?」  そう言うと三太は俺の手を取ってそこへと促す。  二人の間にあるちんちんは押されて窮屈そうで、苦しそうだった。  

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