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into u;24;苑

意を決して一度電話した。 でも、繋がらなかった。もう一度試す勇気はでなかった。そんなもんか、と思った。 寝室に行くと、環は本当に昼寝していた。 髪を撫でても起きなかったから、隣に寝転んで、目を閉じた。 目が覚めたら、昼過ぎだった。お腹が空いた。 隣を見たら環はまだ眠っていた。相当疲れてたんだな…ふっくらした唇は薄く開いて、よだれが出てしまいそうに見える。赤ちゃんみたいだ。 スマホを確認した。 着信がたくさんだった。全部関野先生。 かけ直すべきか、どうしようか 緑の丸に向かう指先が小さく震えている。 押した。 繋がるか、いや、繋がらなかったらそれはそれで、 『そのさん!』 「……どうも、」 声を聞いただけで、ぞわっと鳥肌が立った。 『たくさんかけちゃってすみませんでした、しつこかったですよね』 「いえ、大丈夫です」 なんとなくざわざわしている。 「今、電話して大丈夫でしたか?」 『大丈夫です。でもうるさいですよね、ちょっと外出中で』 「あ、あ、じゃあまた」 『待って!大丈夫だから』 関野先生の顔を思い浮かべた。 あざがある顔が思い浮かんだ。 『どうかしましたか?』 「あー……その…昨日は、ごめんなさい」 『え?なんで?こちらこそまた急にお邪魔するわ、ご飯もご馳走になっちゃうし、ほんとすみません』 「ずっと考えてたんですけど、その、発言を撤回させて下さい」 『撤回?』 小さく息を吸い込んだ。 「僕はあなたと付き合いたい」 体に残った息を吐き切った。 反動で思い切り息を吸い込んで、胸が大きく膨らんだ。 『……え…え、』 「もう、間に合いませんでしたか」 『え?』 「もうすぐ彼女できるらしいって、環が」 『うわ!…あー……』 「それならそれで」 『いやいやいやいやだめです、よくない。今どこですか?』 「家です」 『行っていいですか?すぐ…えーっと、30分くらいで行けると思います。どこにも行かないで』 「……行きません、自分の家なのに」 『はは、じゃああとで』 通話を終えたら、腰に腕が巻き付いてきた。 「ソノちゃん〜〜!」 環は脇腹に頭を擦り寄せてくる。わしわし撫でた。

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