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into u;28;苑
全部脱ぐよりも相当、いやらしかった。
服を捲り上げられて、お腹とか胸元とかあちこちにキスをしてくるから、やり返したくて服を必死で掴んだ。そしたらくすくす笑われて、抱き上げられた。ソファーには彼が仰向けに寝て、その腰の上に乗せられた。彼の大きな手が、捲り上げられてたせいでしわしわになったTシャツの隙間から入ってくる。腰を撫でられて震えてしまった。彼のグレーのポロシャツのボタンを外した。どうにもこうにもそれ以上はできないから、下から捲り上げた。なんで?っていうくらい筋肉がきれいについている。デッサンにもってこいじゃん、って言った都、なるほど。
「ふふ、くすぐったい」
本当に6つに分かれるんだ、腹筋って
そう思って手のひらで触っていた。
「キスしてくれるんじゃないの?」
「あー」
大きな手が近づいて、頬を撫でられた。
「かわいい」
「…んん」
「苑は本当にかわいい」
身震いしてしまう。
「苑、」
唇が触れ合って中身が混ざるようなキスをしている間、遠くで、ああ、いつの間にか呼び捨てになったなあ、と、思った。
それはすごく嬉しいことだ。
「桂」
一瞬離れた唇の間に呼んだ。だって環もそう呼んでる、
頬をまた撫でられた。目は糸みたいに細くなって、弧を描いている。腕が背中に回って、胸と胸がくっついた。そのまま桂は上半身を起こしたから、彼の上に座ってしがみついているみたいな格好になってしまった。
「どうしよう、」
顔中にキスされて、それから思いっきりハグ、
「夢じゃないよね」
広い背中を強めに叩いた。
「いたい」
「夢じゃないよ、桂、」
「ほんとだね」
目の前にある薄い唇にキスをした。
長い長いキスになった。したことないような甘ったるい、ぞくぞくして、そういう気分になる。腰が動いてしまう、
「苑、」
目が合った。
見たことない表情。なんて形容したらいいんだろう?あつい、セクシーな、
「今日はするつもりじゃなかったのに、」
「なんで?」
「だって、付き合ってその日にするのはほら、さすがにがっつきすぎでしょ?」
「でもこんななってる」
「だって気持ちいいんだもん」
「本当?」
「ほんとだよ。苑、大好き、かわいい。それに、こんな顔して、」
「どんなの?」
耳元に唇が近づいた。
「やらしいかお」
頭の中が溶けてしまいそうなくらい、甘ったるくてぞくぞくした。下半身も狂っちゃいそう、たえられない
ここからはなにも冷静になんて考えられなかった。無我夢中で彼のそこを引っ張り出して、咥えた。こんなに幸せな気持ちでこんなことしたのは、人生で初めてだった。
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