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mess up;89;苑
「可愛い」
「ほんとー?日々の研究の賜物かな!」
お世辞じゃなく本当に可愛いって思う。
環にはどうしても甘くなってしまうけど、これはその贔屓目を差し引いても可愛い。
「なんか痩せた?脚細い」
「スキニーだからじゃない?そうそう、お尻の筋肉つけるのどうしたらいいか今度教えて!」
「すっごいセクハラ発言だけど、既にだいぶいいお尻の形してると思うけどね」
「えーーー!そう?うわー、どうしてだろうまんざらでもない…!セクハラ…いや、まんざらでもない」
「悩んでる」
「ソノちゃんに言われてもセクハラだー!とはならないね…不思議」
「なんでだろ」
「ソノちゃんもすごいいい体してるじゃん〜」
「セクハラ?」
「そう」
「……不思議となにも感じない」
「ちょっとは動揺してほしい」
「メイク、大人っぽい」
「ネイルのカラーと合わせました!茶系に少しピンク!そしてきらきら」
「かわいい。写真撮らせて」
「いいよ〜!モデルさんみたいにしよ」
環はわざとらしいポーズをたくさんした。
ばかっぽいポーズでもかわいい。親バカってこういう感じなんだろうな……
「よし、じゃあちょっとドライブに備えてガソリン入れてくる」
「え?行きにガソスタ寄ったら?」
「ちょっと甘いもの食べたいからついでに買いに行きたいし」
「あ、じゃあわたしもほしいー」
「はいはい。じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい〜」
午前9時半、都を迎えに家を出た。
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