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neeedyyy;110;苑
ソファーでうとうとしていた環を寝室のベッドに寝かせた。布団を掛けたらすぐにすやすやねるんだから可愛い。
それから桂とソファーに座って飲みながら、木曜に都から聞いた話をした。
「……わけわからんな…」
「だよね。こんな話するってことは、都は環のことが大好きなことに変わりないじゃん?環が見たデートっていうのが一体なんなのか分からない」
「そうだねえ」
「あとさあ、竹井!!なんなの?環がかわいいからって触るのまじでやめて貰いたい」
「竹井ね…悪意はないからなあ…」
「だろうけどさ!……ゆきちゃんのこともあるし。俺からしたら嫌な奴」
横から抱きしめられた。
「そのさんが好きだよ」
「…知ってる」
体があつくなってきた。
「可愛い。ほんと、どうしたらいいかわかんないくらい可愛い!」
何回か唇を受け止めた。
桂はえへへへ〜って笑って俺の頭を撫でた。
「都もこういう感じでさ、環にべったりして「好き!!」って感じだったよね、正月は」
「だったね。やりまくってたんじゃないの」
「やり……ちょっとそれは…なんかあれだな…」
「でもまあ、ほんとにお互いすごい思いあってたし…良くも悪くも、初めて同士ではしゃぎすぎたのかもしれないよね」
「まあ浮かれるか、初めて付き合うとなると」
「桂も浮かれてた?」
桂の顔を見た。
「今もずっと浮かれてるよ」
さっきまで目尻が下がって緩みまくった顔してたのに、急に、そんなかっこいい顔されたら、
「苑」
首とか耳とか、あちこちにキスされる。完全にそういう気分になる。正月の都じゃないけど、発情できるんだいつだって、人間は。
「本当に可愛い」
耳元でそう囁かれた後にひとつキスされて、体が離れた。
このくだりはおわり、って感じ。
嘘でしょ、信じられない…こっちはこんなに欲情してるのに!
「なに終わろうとしてんの?続けなよ」
「え!だって環が隣で寝てるよ?」
「隣って言ったって、寝室まで距離も隔たりもあるじゃん。だいぶ離れてる」
「そのさん、喘がないでいられる?おっきい声出しちゃったら、いくら離れてても聞こえちゃうかもしれないよ?」
「いつもそんなでかい声出してないだろ」
「今日は出ちゃうかもしれないでしょ?」
また耳元に唇が近づく。
「気持ちよくなっちゃって、いっぱいやらしい声出ちゃうかも」
大きな手が服の隙間から入ってきて、すぐに弱い場所を攻めてくる。耳元で名前を呼ばれたり、気持ちいい?って聞かれたり、それだけでぞくぞくしてしまう。いつもでろでろに優しいのに、こういう時は目つきが鋭い。少しサディスティックだ、って思う。最近はだんだん容赦なくなってきて、限界ってなってもなかなか出させて貰えないとか、出した後も気が狂いそうになるんじゃないかってくらい触られ続けたりとかする。
こんなことされたら、今までの俺だったら相手を蹴り飛ばしてたけど、不思議と桂からされても全然嫌じゃない。むしろ、もっと欲しい、と、思うようになってしまった。
自分から服を脱いで桂の膝に跨った。
それから膝立ちになって胸を突き出す。
「して」
「なにしたらいい?」
背中を撫でられながら、甘い声で聞かれる。
視線は絡め取られて離せない。
「舐めて」
「なにを?」
ぞわぞわして、その声だけでなんならもう、乳首は立っちゃってる気がする。
見たらわかるだろ!の気持ちと、早く舐めて欲しいって気持ちが凄すぎて、桂の顔に胸元を押し付けた。
桂は少し唸ってから、舌先をのばした。
ぴちゃぴちゃ音がする。もっともっと欲しい。
もっと押し付けるみたいに突き出した。
期待してる通りになるから、腰が動いてしまう。
「苑、やらしすぎる」
「誰のせいだろうね」
くすくす笑われた。笑ってる場合じゃないだろ
「早く脱げ」
「あんまり笑わせないで!」
「萎えてもすぐ勃たせてあげるから早く!」
笑ってんのに全然萎えてない。
すぐに体勢を整えた。
「待って、ゴムつけてない」
「今日はつけない」
そのまま飲み込むみたいに腰を落とした。
それから腰を揺さぶる。
いい場所を探して、深く繋がれるようにして、
桂は眉を少し顰めながら、もう一度胸に顔を寄せてくる。下も触ってくるし、
ほしいのぜんぶくれるじゃん、!
そう思ったら急にぶわって幸せな感覚がきて堪らなくなった。腕を回してくっついた。
そこからは色々記憶が朧げで、多分うわごとみたいにすきすき言って、いったんだと思う。
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