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adore u;129;都
家に一旦帰って、荷物を持ってすぐに環の家の最寄り駅に向かった。
一泊分の着替えはもう、昨日の時点で準備万端だった。着替えてから行けばいいかな?と思ったけど、着替えてる時間がもったいなく感じて、そのまま出てきてしまった。
『南口の改札で待ってるね』
ってメッセージが来たから、早歩きで向かった。どこにいるだろう?きょろきょろしながら改札を抜けた。あ、手振ってる。
環は、ゆったりした長い丈の、生成りのワンピースを着ていた。細い足首が見える。やばい、環のそういうパーツの全部が好きすぎてこわい。襟はハイネックで環の細い首を隠してるけど、服越しにもその細さが見えて…肩にかけてのラインが死ぬほど好き。美しい。
「緊張する、すごく…んっ、」
強く抱きしめた。
いい匂いがする。でも学校の時とは違う匂い。
「み、見られちゃう、」
「今日もかわいい。唇、色がきれい」
「ありがとう、今日、初めてつけた」
家に着いたらすぐキスする!
これが俺の恋人だ!って、叫んでしまいたい。
環の家は歩いてすぐだった。
あんまりきれいじゃないけど、って環は言ったけど、すっきりしたきれいな部屋だった。ぬいぐるみが置いてあったり、壁に絵や写真が貼ってあったりしてかわいい。
「荷物置いて、ゆっくりしてて。お茶、」
後ろから抱きしめた。
首筋になんども唇を押し付けた。
少し抵抗されたけど、しつこくした。
環は腕の中で反転して、向かい合わせになった。それからキスをしてくれた。
「…せっかちだなあ」
「我慢しまくってたから」
「制服のまま来ちゃってるし…」
「だって着替える時間が惜しかったんだもん」
「……でも、ちょっと嬉しいかも、制服」
「なんで?」
「制服の都くん、かっこいいから…でも、今日でおしまいでしょ?写真は撮ったけど……ほんのちょっとだけ、憧れてたんだ。制服着た都くんと、恋人みたいに過ごすの、」
「恋人みたいじゃなくて、恋人です!」
「へへ、そうだね」
「でもあれだ、文化祭の時は俺制服だった。メイドさんのとき」
「そっか、そうだ!でもまだ付き合ってなかったから」
「そっか、そうだね。じゃあこのままして、いい?」
返事を聞かないまま、唇に唇を押し付けた。
舌を押し入らせて、環の舌にしつこく触った。
くちゅくちゅ鳴る音のせいで昂ってしまう。
唇が不意に離れた。
環の目は潤んでて、唇もそう、ものすごく扇情的に見えた。
「ま、まだ夕方だし、」
「だめ?」
「だめ、というか、……んん…」
「…環?」
「……制服、嫌かも」
「え!?憧れてたんじゃないの?」
「そうなんだけど!そうだから、…す、するのはなんかすごく…ざ、罪悪感が湧きます…」
…言い方めちゃくちゃ可愛い。
まっかっかになって、ほんと可愛い…!
からかいたくなる!
「夏目先生」
環は目を見開いて、それからぱちぱち瞬きした。
「夏目先生、大好き」
「だ、だめだめ!!罪の気持ちが重すぎる」
「俺のこと学校の時みたいに呼んで?」
「……渡辺君」
あ、よすぎてだめかも、
「渡辺君、もう制服脱いで下さい」
……笑っちゃった!
だって真っ赤だしなんか可愛すぎるし!
「うわ、あ、変な意味じゃないから!!着替えてきてってこと!私服にっ」
「先生、しどろもどろじゃん」
「もーー!!先生って呼ぶのやめて!」
「夏目先生」
「〜〜〜!!渡辺君、いい加減にしなさい!」
環は本当に怒ったみたいに、背を向けてキッチンに行ってしまった。
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