2 / 5

僕の好きな人

僕の好きな人。 ん?だーめ。 またそっちで『帰る!帰る!』って言ってるんでしょ。 担当さんからも連絡あったよ。 電話も出来るんだし、僕は家にいるから。ね、ここで待ってるから。 もう心配しないで。大丈夫だよ、不安になってないから。僕は平気だから、きっちり仕事して帰ってきてください。 え? 違う? 俺が帰りたいからだって? あはは、うそだぁ。あなたは本当は、駄々こねないで、しっかり仕事をする人だってこと、知ってるんだからね。 以前は、何日も家を空けていても平気だったんでしょ?また、僕のこと考えて優しい嘘つくんだから。もう。 ふふふ。またぶつけた? 足の小指は痛いねぇ。 僕を抱き上げてベッドに行くとき、必ずドアに足をぶつけるよね。可笑しい。 大きな体のあなたが小さくなって、ぶつけた小指を『痛い痛い』って擦ってる姿を見ると、なんだか、もう、ふふふ。 でもさ、これ以上怪我を増やさないで。心配だよ。 僕の好きな人。 僕は、あなたの丸いおへそが好き。 おへそにキスすると、あなたはくすぐったいから、笑って『へそはやめろ』って言うでしょ。 でもね、朝起きると布団からはみ出して寝てるから、おへそにキスし放題なんだよ。知ってる? 早く起きないかなぁって、いつも寝顔を見てるんだ。明日も早く起きないと、おへそにキスしちゃうぞ。 あなたの近くにいくと、甘えたくてすぐに膝の上に乗っちゃう。ふふ、ごめんね。 だってさ、あなたは広くって大きくって安心するんだよ?それに、膝の上に座るとすぐに腰に手を回して支えてくれるでしょ。 そしたら今日も言ってくれるかな? 待っててもいいかな? 二人きりの時は、囁くように『愛してる』って言ってくれるんだ。 膝枕をしている時は、下からのぞき込まれて『好きだよ』って言ってくれるんだ。 だけどみんながいるときは、わざと周りに聞こえるように『愛してる』って言うんだから。もう、大きい声で言わないでって言ってるのに。 大誠さん… 今度は僕の方から大きな声で言うからね。愛してるって。 覚悟しておいてよ? end

ともだちにシェアしよう!