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第65話 イブの夜は甘く……⑤
志水は、大きく開かせた智流の脚のあいだに、自分の体を滑り込ませた。
智流の愛液を右手の中指にたっぷりと絡ませ、彼の双丘の奥にある隠された場所へとその指を這わせていく。
「やっ……、志水さんっ……、そんなところ……やだ……」
智流の声が恥ずかしさのあまり上擦り、語尾は弱々しく消えていく。
志水は智流の小さな後ろ穴の周りに指を這わせた。
「あっ……」
智流が涙目で小さくかぶりを振る。
「智流、本当にかわいい……、ここ、感じる?」
「し、知らないっ」
智流はそれこそトマトのように真っ赤になり、ソッポを向いてしまった。
「智流……、ちょっと力抜いててな」
志水は彼の耳元でそう囁くと、智流の隠された小さな場所へ、ゆっくりと中指を沈めた。
愛液で濡らしてあったせいもあり、指は智流のそこへすんなりと沈んだ。が、中はかなりきつくて狭い。
「いっ……、志水さん……」
「……痛い? 智流? やめようか?」
体を強張らせ、辛そうに眉を寄せる智流の姿を見ていると、罪悪感が込み上げてきた。
「う、ううん……。やめないで……」
しかし、智流は健気にもそんなふうに言ってきた。
「いいんだよ。無理しなくても。今夜はもう――」
志水の言葉を遮るように智流がしがみついてきた。
「や、やだ。だ、だって、僕も志水さんと一つに、なりたい……だから……」
「智流……」
智流の大きな瞳は涙をいっぱい溜めながらも、まっすぐに志水を見つめてくる。
志水は彼の目元に口づけを落とすと、抜きかけていた指を再び奥深くへと沈めた。
「……っ……」
「智流……、体から力抜いて。ゆっくり大きく呼吸して……」
優しい囁きを耳に送り、左手で智流の中心を愛撫する。
「うっ……ん……、あ、あ……志水さ……」
萎えてしまっていた智流のそこが、力を取り戻してくるのと同時に、彼の体から徐々に力が抜けていく。
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