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今まで自分を追い込み 孤立してきた俺。 誰に頼まれたわけでもないし ただ俺が好きでやってきた。 例えそのツキが回って この身が朽ち果てようとも それは本望……とすら考えていたのに。 突然俺の前に現れた安達相馬という男が その考えを狂わしていった。 最初はただ家に泊まれて 寝る場所さえ確保出来れば それで良かった。 ……だからあんたを利用した。 だけど、今となっては 相馬さんがどうすれば喜んでくれるか 好かれるかということばかり考えている。 俺はどうやら沼にはまってしまったようだ……。 怖かったんだ。 この感情に飲み込まれる自分が。 どんどん存在があふれてきて 隠し通せなくなる前に……。 「相馬さん。俺、この家から出ていくよ」 彼は泣いていた。 行くな、何で、と泣きべそをかく。 言葉に出したら きっと俺は相馬さんを縛り付けてしまうから……。 俺は最後に彼の唇を奪った。 嗚呼、何て悲しいキスなんだろう……。 初めてのキスはしょっぱい涙の味がした。 キスをした後も相馬さんの涙は止まることを知らない。 「…………好きだ……鳴海……」 何てことを言うんだ。 離れられなくなるだろう。 「……これ以上、俺の側にいたらきっと後悔する」 俺は嫉妬深くて、きっと悩ませるよ? 「後悔……なんか、しない!……今鳴海と離れてしまう方がきっと後……」 俺は我を忘れてまたキスをした。 嗚呼、馬鹿だよ。 相馬さんは本当馬鹿。 「もう離さないよ、わかってるね」 そういって首筋に血がでるぐらいまで吸い付いた。  これが誓いの印だよ。 「相馬さんが嫌がっても離れるつもりなんてないから」 もし別れたいとかいったら殺しちゃうからねと囁く。 「上等だ、馬鹿野郎!」ってかえってきた。 (純愛じゃなくても構わない、これが俺の愛)

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