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純情少年と小悪魔

相馬さんと付き合って早、3ヶ月…… そろそろ、キスしたい。 今まで手をつなぐのがやっとだったボク。 夏樹にその事を打ち明けると大いに爆笑された。 やっぱ奴に相談すべきではなかった。  「龍太郎くーん。純情なのもいいけど、あんまり度がすぎると飽きられちゃうよ」 今でも脳内に再生される一言 夏樹のくせに案外痛いところついてくる。  まぁ、確かに言われてみれば 最近相馬さんの返事とか素っ気ない感じがしなくもない。  さすがに危機感を覚えたボクは 今夜彼とのキスを誓って家に帰宅した。  「あ、おかえり、龍太郎」 いつもだったら、玄関まで来てくれたのに今日は来てくれない…… やっぱキスの影響なのか?  「ただいま」 取り敢えず相馬さんの真横に座って キスのタイミングを見張った。 暫くいつも通り会話していたが、 急に会話がなくなって、お互い無言になる。  今だ、今しかない……!  「相馬さん!!!!」 「は、はい!!」 いきなりの大声でビックリしていたが 今はそこまで気にしていられない……。 彼の肩に手を置き、顔を近付けた。 「悪い、トイレ行ってくるわ」 ボクたちの距離、5センチ…………普通この雰囲気で言う?  「お……、おう……」 いそいそといなくなる彼をみて 思わず溜め息をついてしまった。 前々から少し天然が入っているとは思っていたが…… まさか、キスの雰囲気を打ち壊してトイレに行くとは……。 暫く一人で唸っていると、後ろから声がした。  「龍太郎っ」 呼ばれて後ろを振り向くと目の前には相馬さんの顔。  「焦らしてごめん。ねぇ、キスしてよ」 真っ赤になった相馬さんが小さく呟く。  そっと彼の顔を手で包み、触れるだけのキスをした。 「頑張ったな」 それだけ言うと、キッチンに入って料理を作り始めた。  「いつから、気付いてたんだ?キスしたいって」 「気付いてたっていうか、俺自体がキスしたかったから少し接し方をかえたんだ。そうしたら、やっぱキスしてくれた……!」 心なしか彼の頬は赤い気がする。  堪らなくなって、彼に近づき髪に口付けた。  「相馬さん………あんた結構意地悪だな」 「そんなことねぇさ」 「次のHの誘いは上手くやれよ」 「………!?…………はい」

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