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「一ノ瀬、テストどうだった?」 「まあまあ…でもいつもよりはちょっと良かった」 約束の日。ふたりでDVDをレンタルし、俺の家に向かいながらたわいもない会話をする。 「木月、DVDどんなの借りた?」 「ホラー」 予想外の答えに思わず「は?」と言ってしまった。 「もしかして一ノ瀬ホラー苦手だった?俺は全然平気なんだけど」 「……いや、無理ってほどじゃないけど」 ほどじゃないけど、極力ホラーコーナーには近づきたくないというか。 いやでもホラーって言っても色々あるじゃん?幽霊系は苦手だけどゾンビとかは全然平気。幽霊系は作り物ってわかってても目を逸らしたくなるけど。でもああいうのとかって夜とか暗い部屋で見るから怖いんであってこんな明るい昼間なら全然。うん、全然平気。大丈夫。 それに髪の長い女だろうと顔が青白い子供だろうと所詮作り物。演じてるだけだしな。 そう自分に言い聞かせながらDVDのタイトルを聞くと、木月はDVDを袋から出して見せてくれた。そこには『心霊映像、心霊写真100連発!』の文字。 「……………。」 いやこれガチなやつじゃん……。

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