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第166話
「大丈夫だよ~。彼はお客さんじゃなくて、友達? なんだ。だからゆっくり見ていって。最近はずっと周が来てたから、雪ちゃんが来るのは本当に久しぶりだしね。そういえば、今日は周は? 体調悪いの?」
どう見ても外国の生まれであろう金髪の青年は、しかしこちらの言葉がわかるのだろう、蒼の〝友達? なんだ〟という言葉に苦笑していた。そんな彼を気にしながらも、雪也は大丈夫だと口にする。
「多分今頃、由弦と二人で料理をしていると思うよ。ご飯じゃないけど。それよりも、友達ということは、彼はこの辺に?」
近くにいるというのに蒼と二人で話し込んでしまっては、この青年も居心地悪かろうと話を振る。そんな雪也の心遣いに蒼はニコニコと微笑み、青年はどこか悪戯っぽい笑みを見せた。
「そうだよ~、つい最近引っ越してきたみたい。湊っていって、よくお母さんのお使いで来てくれるんだ~。なんか爆発させちゃうらしいから、ご飯は作っちゃ駄目って言われてるらしいけどね~」
サラッと恐ろしい事を口にしながら、蒼はニコニコと湊に視線を向けた。
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