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第47話

「うん、やっぱりこの公式であってる。ここさえ引っかからなければそう難しいことは無いと思うから、由弦の答えが合わない原因はここじゃないかな」  そう言って雪也はメモ用紙を見せ、中間あたりに書かれている式を指さした。 「あぁ! ここが引っ掛けだったのか!」  本当は解いていないから引っかかるも何もないのだが、由弦はさもそこが問題だったのか! と発見したように驚いてみせた。その姿がいささか大げさだったからか、雪也はキョトンとしながら首を傾げている。  嘘は苦手。それを自覚している由弦は、不思議がっている雪也の顔に乾いた笑いを零した。その笑いが怪しさとぎこちなさを加速させているとわかっているが、由弦にはどうしたら良いかなんてわからない。流石に勢いだけで来るのは不味かったかと由弦が後悔しかけた時、ふっ、と雪也が優しく笑った。 「よくわからないけど、何かあった?」

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