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第61話
「いいか、由弦。ああいう漫画とか小説とかアニメとかはな、ノンフィクションじゃない限りフィクションだ。わかってるか?」
「そりゃノンフィクションじゃなかったらフィクションだろ。先輩、大丈夫か?」
由弦を諭そうとしたのに、なぜか呆れを含んだ視線を向けられる。今日は夕方まで用事があると分かりきってはいるのだが、弥生か優が今すぐ帰って来てくれないかと紫呉は切実に願った。なんなら蒼か湊でも良い。雪也は時に天然を出すから却下だ。
「いやそういう事を言いたいんじゃねぇんだよ。つまりだな、世の中の大抵の物語がフィクション、つまりは作られたものだ。わかるか? ああいう物語はメリハリがねぇと読者が面倒になったり、つまらなく思って離れちまう。だからご都合主義と言われるような展開だってあるわけだ。キャラには通じることも現実の人間には通じねぇし、そんな都合の良い展開も起こらない。物語はハッピーエンドならハッピーエンド、バッドエンドならバッドエンドに向かうようにできてるからな。だが、現実だとこの先がハッピーエンドになるかバッドエンドになるかなんて、誰にもわかりはしねぇよ」
いつも拙作を読んでいただき、ありがとうございます!
お盆の疲れが出たのか、ズルズルと風邪症状が続いておりまして……。
一度お薬を飲んでグッと寝て治そうかと思いますので、2日ほど更新をお休みさせていただけましたらと思います。
更新再開したら、またぜひ楽しんでいただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
十時(如月皐)
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