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第113話

「ある時、いつものように弥生の護衛で向かった先で俺は噂を聞いた。ここには化け物を連れた怪しい奴が出ると。けど、実際に出会った化け物は随分可愛らしくて、怪しい奴はただの子供だった。俺が敵に見えたんだろう、最初に殴りかかってきたのにはビックリしたけどな。――その殴りかかってきた怪しい奴がお前で、腕に抱いてた化け物がサクラだ」  ピクリと由弦の指が跳ねる。なぜだか無性に苦しくなってサクラをギュウギュウと抱きしめた。 〝サクラはバケモンじゃない!〟  そんな叫びが脳裏に木霊す。 今日は少なくて申し訳ないです(汗)

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