11 / 368

十一日『塩の日』

 朝ごはんは卵焼きにインスタントの味噌汁、それに明太子をどどんと乗せたごはん。卵焼きを一口かじった信周が、慌ててご飯を掻き込んだ。   「何これ、しょっぱ。ハル、塩と砂糖間違っただろ?」 「え? わ、ごめん」    やたらとしょっぱい卵焼きを前に、晴日はふむ、と考える。 「そうだ、明日はこれ刻んでチャーハンにしてみよ」  晴日は今日もポジティブだ。 「なあ、卵まだあるだろ? 俺急いで目玉焼き作るよ」 「ハムもあるから、ハムエッグにしてくれる?」 「オッケー」    ポジティブさなら、信周も負けない。   【参照◇一月十日『明太子の日』】

ともだちにシェアしよう!