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二十五日『中華まんの日』

 雪混じりの風が吹いている。   「さぶっ」 「寒いねぇ。あ、ノブくんコンビニあるよ。ちょっと寄ってこ?」 「そうだな、なんか温かいの飲みたいな」 「俺も飲むぅ」  肩をすくめた信周の手を引っ張って、晴日はコンビニに駆けていく。温かいコーヒーとレモンティーを買って、イートインへ。一息ついた信周は「ちょっと待ってて」と言うと、晴日を置いてまたすぐに店内へ引き返した。   「はい、ハル。一緒に食べようぜ」 「うわぁ、美味しそう」  戻って来た信周の手にはほかほかの中華まん。さっそく大きな口でかぶりつく。あっという間に食べ終わったときには、体がじんわりと温まっていた。 「よし、帰るか」 「うー寒いのやだなぁ」 「じゃ、こうしようぜ」  コンビニを出た信周は、晴日の左手を握って自分のコートのポケットに突っ込んだ。

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