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八日『声の日』

 晴日が目を覚ますと、信周に後ろから抱きしめられていた。 「ハル? 起きた?」 「……」  耳元で信周の静かな声がする。大好きなその声でもう一度名前を読んでほしくて、晴日はまだ寝ているふりをした。

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