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二十四日『畳の日』
「ハル、この日なんだけどさ」
信周が見せてくれたスマホには十一月のカレンダーが表示されている。
「俺三連休になったから旅行しようよ。ハルも空けといてくれる?」
「えっそうなの? どこ行くの?」
つまらなさそうに課題をしていた晴日はパッと目を輝かせた。
「ディズニーとか、どう?」
「うわぁやったぁ……あ」
跳びあがった晴日はハッとカレンダーを見つめた。勢いのまま信周の胸に飛びつくと、信周は楽しそうに笑った。
「ハルのバースデー旅行だよ。ホテル予約するけど洋室と和室どっちがいい?」
「俺、和室がいい」
晴日は信周にぎゅっと顔を押し付けた。旅行の翌週は晴日の誕生日である。
【参照◇九月四日『東京ディズニーシー開園記念日』】
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