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二十日『頭髪の日』

 今日も前髪のセットがきまった。  ――そういえば白髪治ったのかな。もう一本も生えてないし。  信周は顔を鏡に近付けて黒々とした前髪をもう一度チェックする。  ――てか、白髪って治んだっけ? ……ま、いっか。  まさか眠っている間に晴日がせっせと黒マジックで塗ってくれているなんて、信周は夢にも思わない。     【参照◇九月六日『黒の日』】

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