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二十六日『デニムの日』
新しいカーディガンにタイトなデニムパンツ、そしてなぜか素足。ぺたぺたと歩いてきた晴日が信周に湯気のたつカップを差し出した。
「はい、ココアだよ」
「ありがと」
晴日はソファーに膝を抱えて座り、カップをふうふうしている。
――萌え袖かよ……熱っ。
一緒に選んだスモーキーピンクのカーディガン。想像以上に晴日に似合っていて、つい見惚れた。信周は熱々のココアで唇をやけどしそうになって苦笑いしながら、まだ晴日を見つめている。
【参照◇十月十六日『自分色記念日』】
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