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三十一日『ハロウィン』
「お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞぉ、うはははは」
玄関を開けると、黒い服の上にいつかの猫耳と尻尾をつけた晴日が待ちかまえていた。信周はお土産に買ってきたショートケーキの小さな箱をとっさに後ろに隠す。
「なになに? 悪戯してくれんの?」
「え?」
「さあ、いっぱいしていいぞ」
「やっ、やだぁ」
笑いながら逃げ回る晴日を、信周が両腕を広げて追いかける。
【参照◇二月二十二日『猫の日』】
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