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十二日『「四季」の日』
十二日『「四季」の日』
「パレードきれいだったねぇ。あとね、最初に乗ったあの海賊船のやつ、俺ね、あれね……」
クラシック音楽の流れるレストラン。テーマパークで最後のパレードを見終わった二人は遅い夕食をとっていた。興奮しておしゃべりの止まらない晴日の前に、最後のデザートが運ばれてくる。豪華なデザートに晴日の視線は釘付けだ。
「あ……」
「少し早いけど、ハル、誕生日おめでとう」
『HAPPY BIRTHDAY』のプレートを見つけて驚く晴日に、信周がにっこりと微笑んでいる。
【参照◇十一月十一日『おそろいの日』】
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