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十三日『いいひざの日』

「ノブくんおはよ、朝ごはんの前に温泉入ろ?」  早起きした晴日に揺さぶられて、信周はうっすらと目を開けた。部屋の露天風呂がすっかり気に入った晴日は、二人分のタオルと着替えを抱えて準備万端だ。 「……ハルもう起きたの……うわ、足痛え」 「ふふ、昨日いっぱい歩いたもんねぇ」  昨日は一日中遊び倒した。晴日は笑って布団の上から信周の膝を優しくなでる。信周が気持ちよさそうに「ああ」と声を出した。 「……それ気持ちいい、もっとやって……」 「うん、ノブくん足出して」    晴日は信周の布団をめくると、張り切って足のマッサージを始めた。   【参照◇十一月十二日『「四季」の日』】

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