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二十五日『クリスマス』

「ただいまぁ」 「お疲れ、ハル。寒かったろ?」 「ううん、これ温かかったぁ」    バイトの連勤がようやく終わった。晴日の首には新しいスヌード。信周からのクリスマスプレゼントだ。晴日は「ふふ」と笑って、スヌードを頬にあてる。 「うわぁ、いい匂い」 「だろ? 美味いぜ、ちょっと味見しといた」 「え、ノブくんずるぅい」    信周の出張土産でジンギスカンパーティー。晴日がバイト先からもらってきた小さなケーキを添えて。 「はい、お茶」 「ありがと」  昨日晴日が贈ったばかりのペアマグカップには温かいお茶が入っている。晴日はカップを受け取ると、嬉しそうに信周を見上げて箸を取った。 「このお肉もーらいっ」 「あ、一番でっかいの」 「えへへへ」  二人の笑い声が響く。外の寒さが嘘のように暖かい。   【参照◇十二月十九日『日本人初飛行の日』◇十二月二十四日『クリスマス・イヴ』】

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