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第20話 犬の犬③※
「……おっ……! ほっ! おぉぉぉっ……!」
拘束を解かれ、デスクチェアーから引きずり下ろされた瀬名のアナルに、メス犬の尿の入った注射器がねじ込まれる。
ムチュ~ッ、と一気に注ぎ込まれる犬の小便に、
「うっ……!? ほっ……ほへはっ(それはっ)……?」
開口具で舌を固定された瀬名は、顔の上半分覆うシリコンで目隠しをされたまま、四つん這いで振り返る。
「ん? これか? これはなぁ、メス犬のションベンだ。アナルボールでクッパリ拡張したおまんこからメス犬フェロモンモンモンさせて、牡犬を誘惑するんだぞ。わかったな?」
(……お……おしっこ?)
トクトク注ぎこまれる犬の小便の不快感に、瀬名は身震いする。
あっというまに500mlペットボトル一本分の尿を入れられ、鉤状のアナルプラグを突っ込まれる。
首輪を引かれ、ドーベルマンの前に連れていかれる。
目隠しとノーズフックと開口具を外された瀬名に、
「今日のスペシャルゲスト、ネロ様にご挨拶しろ」
と命じる重役。
シュポ―ンッ、シュポ―ンッ、と乳首を吸い上げるニップルサッカーと、チンポとタマ袋をカッチリ覆うシルバーの貞操帯で拘束された瀬名は、
「は、はじめまして……M商事株式会社の底辺ッ! 性処理係兼肉便器がかりのっ、瀬名べんきと申しますっ!」
ハッハッと荒々しく舌を出す犬に向かい、深々と頭を下げる。
「オナ禁何日目か、報告しろ」
「はっ、はいっ……本日ッ! オナ禁1ヶ月目に突入しましたぁっ……!」
グーにした両手を胸の前に突きだし、お決まりのちんちんポーズをとった瀬名は、腰をヘコッ、へコッと前後に揺らす。
「もっ、もぉっ、おちんぽ限界すぎてっ! テーソータイのなかっ、ザコ汁まみれっ! あっ、ははっ、つらいよぉっ! でっ、でもっ、おしっこだけはっ、自由にさせてもらってますぅっ……!」
貞操帯の排泄用の穴にぶっ刺さった、『クソ豚犬』フラッグが、マヌケな腰振りダンスに合わせてプラプラ揺れる。
「こいつバカだから、しょっちゅうションベン漏らすんですよ」
ドーベルマンに話しかける重役。
そのとき、ドーベルマンが、むくっと立ち上がり、片足を上げた。
犬が小便を催したことに気付いた重役が、
「おい、なにぼうっとしてる、クソ豚犬! ネロ様のトイレになれ!」
と怒鳴る。
「はっ、はいっ……!」
慌ててネロの脚の下にもぐりこんだ瀬名は、口を大きく開ける。
ジョロロローッ……と白い湯気を立て瀬名の口のなかに落ちる犬のションベン。
「……むっ……! オッ……! ……ッ!」
ピシャッ、ピシャッ、と跳ねた小便が目に入り、瀬名は顔をしかめる。
「おい、なんだそのまずそうな顔は。ネロ様に失礼だろ!」
革靴で尻穴に入ったアナルプラグを思いきり蹴り上げられ、前につんのめった瀬名はブホッと小便を吐き出す。
「あっ、何してやがる! 失礼にもほどがあるぞ、このバカ犬が!」
「もっ、申し訳ありませっ……! すっ、すぐっ、ぜんぶ舐めさせていただきますっ……!」
じわじわと絨毯に染みていく小便に舌をつけ、けんめいに舐めはじめる瀬名。
「――まったく使い物にならん肉便器だ」
「罰としてケツにも『バカ』と書いてやりましょう」
這いつくばって尿を舐める瀬名の尻に、黒いマジックで『バカ』と書く重役。
「他にも何か書きますか?」
「『ケツマンコ拡張中』なんてどうでしょう?」
「ああ、いいですなぁ」
「『低能肉便器』もどうです?」
次々に書き込まれる、侮蔑の淫語落書き。
楽しそうに盛り上がっていたとき、重役のひとりが、
「――あ。そろそろZoomにつなげないとですね」
思い出したようにPCのスイッチを入れ、Zoomのアプリを起動させる。
「ニューヨークはいま何時ですかな?」
「時差が14時間だから、夜の8時くらいかと……あ、もうお待ちかねだ。――Hello,Everyone!」
画面の向こうに映る、薄暗い会議室。
スーツを着た恰幅のいい男たちが8人、横並びの椅子に腰かけている。
その顔には、仮面舞踏会のような羽根付きのマスカレードが付いており、表情を窺うことはできない。
彼らはグラスに入った赤ワインを飲んでいた。
「待ってたぞ」
と答えたのは、瀬名の肉奴隷面接のときにいた、パリッとしたスーツの日本人の男。
男は、面接以来いちどもM商事株式会社に顔を出していなかった。
「わるいわるい、ついつい肉便器で遊びすぎちまってな。そっちの様子はどうだ。なにかご要望はあるか?」
「奴隷にフルフェイスのドッグマスクを。黒のレザーのやつだ」
「了解」
重役が、部下が持ってきた犬のマスクを瀬名に装着する。
黒い立ち耳のドッグマスクは、目もとだけが丸く空いており、口の部分が犬のように尖っていた。
「手を頭の後ろで組んでガニ股になれ」
いわれたポーズをとる瀬名。
「……貞操帯をさせているのか」
「ああ。一カ月オナ禁させてる。乳首も拡張訓練中だ」
リモコンを腹にテープで固定されたニップルサッカー。
チンポとタマ袋をすっぽり覆う貞操帯に、『バカ豚犬』フラッグの刺さった尿道プラグ。
「貞操帯もサッカーもプラグも全部取れ。奴隷のチンポコが見たい」
「わかった」
……どうやら男たちは全員外国人のようだ。
パリッとしたスーツ姿の日本人が通訳をし、男たちの要望を伝えている。
サッカーを外され、尿道プラグを抜かれ、鍵を開けた貞操帯を外される。
とたん、スケベ汁が、ネチョーッ、と中から溢れ出て、
「うわっ、きたねっ! 手についちまったじゃねぇか!」
貞操帯を外していた重役は舌打ちする。
「……もっ……もうひわけっ……ありまへっ……!」
マスクのなかでくぐもった声を出した瀬名に、
「声を出すな。おまえは犬だ。犬なら犬のことばで自分の気持ちを表せ!」
画面の向こうの男がぴしゃっ、と言い放つ。
「もっ……もうしっ……いっ、クッ、クンッ……! クンッ! ク~ンッ……!」
ねっとりと糸を引いて床に垂れ続ける、瀬名のガマン汁。
まるで失禁した小便のように、瀬名の股のあいだにできたガマン汁溜まりに、マスカレードマスク姿の男たちが、楽しそうに声を上げて笑う。
いまにも達してしまいそうなほど、激しく横揺れする瀬名のチンポに、
「リングを嵌めろ。まだイかせてやらないからな」
非情な通告が下り、瀬名は、ビクンビクン青筋の立つチンポとタマ袋をシリコン製のコックリングで固定されてしまった。
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