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第30話 ニューヨークの真実②※
ステージ中央にあるポールダンス用のポールにムタンガの股間をこすりつけた瀬名は、
「アッ♡ おっ♡ ほおんっ♡ おちんぽっ♡ ぎもぢいいッ♡♡♡」
激しく腰をグラインドさせ、ポールオナニーする。
「Hey! How is your PUSSY?(おまんこの調子はどうだ)?」
瀬名の痴態をスマホのカメラで撮影する客たち。
「うっ、おっ、おまんこはぁっ♡ さっきからずっとヒクヒクしっぱなしでぇ~すっ♡」
客席に尻を向けた瀬名は、ポールをつかんで、腰を大きく落とし、ガニ股になる。
ムタンガのTバックの紐が尻の割れ目に食い込み、むっちりしたデカ尻が、スポットライトを浴びて光り輝く。
ボディオイルでテカるデカ尻を振り、
「KETSUMANKOのPUSSY(おまんこ)はぁっ、エブリディ、ルッキンフォーBIG DICK(毎日デカチン探し中)! あっ、アイラブッ、ディック! アイニード ビッグディック!」
バカみたいな歌をうたう。
(せ……瀬名……)
ステージを見つめる冴木の股間が、いまにも爆発しそうなくらい熱く張りつめる。
そのとき、
「日本人?」
という声がした。
「えっ……?」
「やっぱり。日本人か!」
冴木のすぐ横にいた黒縁メガネのスーツの男がうれしそうに話しかけてくる。
「あなたもあのケツマンコ目当てで?」
「えっ……え――その……」
戸惑う冴木に、
「いいですよねぇ、あのコ。バカで一生懸命で。あ――ぼくこっちの駐在員なんですけど、ニューヨークって法律で下半身は露出できないんですよ。だからあんなふうに、ギリギリのパフォーマンスで攻めてくるわけです。……あっ、次はおっぱいですよ」
客のほうを向いた瀬名の背後に回った黒人は、首輪を手放し、両脇からつかんだ瀬名のムタンガをガバッとひらく。
Vのラインぎりぎりに隠れていた瀬名の乳首が、ぷるんっ、と横揺れして飛び出す。
とたん、客席から、「OH……!」というどよめきがあがる。
――瀬名の乳首は、まるで雌 牛のように肥大化していた。
現在のサイズは長さ3センチ、ニップル周り5センチ。
完全にオスのものではない、奴隷として仕立てられた卑猥なその造形に、客の興奮は最高潮に達する。
「こっ……! これがおまんこ奴隷のNipple(乳首)ですぅっ♡ 毎日サッカーでシュコシュコしていただいてぇっ♡ こんなにみっともないメス乳首になりまひたぁっ♡♡♡」
全頭マスクに貼ったおまんこ写真の下側のテープが瀬名の鼻息で剥がれ、赤く突き出た舌が写真の下から顔を覗かせる。
赤いピンヒールでふんばった瀬名の股間が、ガマン汁でじんわり濡れる。
ムタンガのなかのチンポは、射精できないようコックリングで締め付けられている。
全頭マスクの下で鼻水を垂らしながら、つまんだ乳首を自分でピンピンはじく瀬名。
オイルで光る乳首が、ピンッ、と尖って、「イジメてっ! もっとイジメてぇっ……♡」と叫んでいるようにピンコ勃 つ。
(な、なんていやらしい乳首だ……)
スラックスのなかでビンビンに勃起する冴木のペニス。
隣の日本人が、
「ああっ、ちくび舐めたいッ! いいぞぉっ! KETSUMANKO最高!」
と雄叫びをあげる。
「KETSUMANKO!」
「KETSUMANKO!」
ケツマンココールに合わせて、瀬名はチクニーしながらステージ上を跳び回り、軽快に踊る。
ときにケツを振り、ときにムタンガの上からチンポをしごきながら。
クラブのなかに、男たちの酸っぱい汁の臭いが充満する。
ラスト、ステージの端ギリギリまで来た瀬名は、膝裏に手を入れ、まんぐり返しのポーズでひっくり返った。
ムタンガのTバックの紐からはみでたケツ穴が、パクパクしているのがわかる。
「あっ、みっ、見ちゃだめぇっ♡」
慌ててそこを手で隠す瀬名。
黒人が、瀬名のケツ穴の部分に、丸く切り取った写真を貼りつける。
爽やかな日本人のイケメン――瀬名本人の、笑顔の顔写真。
「やっ……ああっ……! ケツマンコが顔になっちゃったぁっ……♡」
顔にケツ穴の写真を貼られ、ケツ穴には顔写真を貼られた瀬名は、全頭マスクの下でヒクヒク笑う。
「はっ、恥ずかひぃっ……おっ、お願いだからっ、ネットに載せたりしないでくださいねっ♡」
瀬名の顔写真をスマホのカメラにおさめる客たちに、瀬名は哀願する。
「おっ、おぉっ、顔写真はじめて見たっ! マジラッキー!」
隣の日本人はケツ穴に貼られた瀬名の写真を連写する。
来たときのように黒人に首の鎖を引かれ、犬のように四つん這いで這いながら退場する瀬名。
ケツ穴に写真を貼られた尻をタプタプ揺らし、ビンビンにおっ勃ったムタンガの隙間から、ガマン汁をポタポタ垂らしながら。
「いやー、すごかったですね、今日も! 何年もこのバーに来てるけど、あんなに股間に響くコははじめてですよ」
「…………」
情報量が多すぎて、理解が追い付かなかった。
(な、なんでこんなところで瀬名がストリップ……? まがいのことをしてるんだ――?)
「――Mr. Saeki?」
背後から冴木を呼ぶ声がした。
振り返った冴木が見たのは、碧眼ブロンドヘアーの美しい外国人の男だった。
「冴木さん――ですね?」
流暢な日本語で冴木に声をかけてくる男。
「えっ……? あ――はい……」
戸惑いながら頷いた冴木に、
「やはり。お会いできてうれしいです。うちのKETSUMANKOが、冴木さんにぜひご挨拶したいと申しております。さあ、どうぞ」
男はにっこりと微笑んで言う。
「えっ……!?」
――いったい何が――起きてるんだ……?
羨望の眼差しで冴木を見つめる日本人を横目に、謎の外国人に連れられた冴木は、クラブのバックヤードに足を踏み入れることになった。
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