33 / 37

第33話 ニューヨークの真実⑤※

「……あなた?」  ホテルのスイートルームの寝室。  日付が変わるころ帰ってきた夫に、めぐみは眠い目をこすってベッドから起き上がった。 「遅かったわね――待ってたけど気づいたら寝てて――ごめんなさ―」  言い終わるか終わらぬかのうちに、がばっと抱きしめられる。  ネグリジェの裾をめくりあげられ、 「ちょっ……あなたっ!? あなたっ……!?」  戸惑うめぐみ。 (……瀬名っ……瀬名っ……!)  ついさっきまで目の前にあった瀬名の痴態が、冴木の頭から離れない。               ☆ 『アッ! あぁっ! もっ……! こっ、これ以上はっ……!』  瀬名を羽交い絞めしたピエールに胸を寄せさせ、近づけたふたつの乳首にニップルクリップを挟み、細長いボディチェーンでつなげる。 『ひぃっ! いたいっ! いっ、いたいっ……冴木ッ……! やめてくれっ!』  哀願する瀬名を、 『KETSUMANKOのくせに口ごたえするのか?』  冴木は立て続けに責める。 『こんなドエロい乳首しやがって――恥ずかしくないのか?』 『アッ、アァッ、恥ずかしいッ! 恥ずかしくてっ――たまらないッ……!』  ラバーマスクからわずかに出た鼻の下と口もとは、鼻水とよだれと涙でぐちょぐちょになっている。 『アッ! アァァッ!!!』  チェーンに引っぱられ、通常の倍近くまで伸びた乳首。  乳首の先と先がくっつき、Vの字になる。   『ははっ、ひどい格好だなKETSUMANKO。乳首と乳首が「こんにちは」してるぞ』  冴木は、チェーンの先につなげたリードをぐいっと引く。 『うぐっ! ぐぅぅぅぅっっっ!!!』  胸を突き出した瀬名は、 『やっ、やめてくれっ! ちっ、ちぎれるっ! ほんとうにっ! 切れてしまうっ!』  と泣きわめく。  SM素人の冴木の責めは、加減を知らないゆえ負荷が大きかった。 『こら、なにタメ口をきいているんだ。冴木さまに失礼じゃないか』  日本人の男がいさめる。 『あっ、ごっ、ごめんなさっ……さっ、冴木っ――さまっ……ゆるして――ゆるしてくださっ……』  チェーンで引っぱられた胸を突き出し、ガニ股ポーズで、膝をガクガクさせる。  シリコン製のコックリングでタマ袋とまとめて固定されたチンポが、ぷらんぷらんと揺れ続ける。  ずっと恋焦がれていた瀬名の――とほうもなく無様な姿。  瀬名はおれのものだ――この瞬間――いまだけは、おれだけのものだ…… 『KETSUMANKOのチンポも縛りたい。なにかいい道具はある?』  とピエールに聞く。 『ああそれでしたら、いいものがありますよ』  爽やかな美貌で微笑んだピエールは、淫具箱のなかから5連のコックリングを取り出す。 『先っぽの輪にリードを通せば、チンポを引いて散歩もできます。さ、どうぞ』  瀬名のチンポを拘束していたコックリングを外すピエール。 『はっ……!? あっ、はぁ……んっ!』  冴木は、束の間の解放感にうちふるえる瀬名のチンポに、新たなリングを装着する。  いままでよりもきつい5つのリングに締め上げられた瀬名のチンポは、スケベ汁でベトベトになる。 (せっ、瀬名のガマン汁っ……)  手についたその汁を迷わず舐め、 『こらっ、汚いぞKETSUMANKOッ! 手にかかったじゃないか!』  冴木は、瀬名のチンポをペチッ、と叩く。 『もっ、申し訳ありませんっ、さっ、冴木さまっ……』  従順に頭を下げる瀬名の姿を見ると、心が躍る。  ――楽しい。  性奴隷調教とはこんなに楽しいものなのか。 『このスケベチンポめ!』  冴木は、コックリングの先に付けたチェーンをぐいっと引く。 『おっ……! おぉっ……!』  瀬名は、チンポの皮がめくれるほど引っぱられ、えびぞりになる。 『このチェーンは胸と連結できますよ』  ピエールのアドバイスで、乳首とチンポを連結させ、まとめたリードを引く。 『アッ! アァッ! アァァァッッッ……!!!』  3点リードを引き、楽屋のなかを何度も何度も歩かせる。 『「わたしは無様なKETSUMANKOです!」と言いながら歩け』 『はっ、はいっ……わたしはぁっ! 無様なKETSUMANKOですっ! わたしはっ! KETSUMANKO! 無様きわまりないKETSUMANKOなんですぅっ……!』  反り腰でヨタヨタしながら、冴木の命令に従う瀬名。 『止まれ!』 『はっ、はいっ』 『手を体側に置いて「きをつけ」の姿勢をとれ』 『はいっ……!』  ビシッと姿勢を正した瀬名の尻たぶを揉みしだき、 『この尻が好きなのは、鞭か? それとも平手打ちか?』  と聞く。 『あっ……ど――どっちも……』 『ん? 聞こえないぞ。もっと大きな声で言え』 『どっちもっ……大好きですっ……!』 『そうか。ではまず鞭からくれてやる』  ピエールが渡したバラ鞭を、瀬名の尻に振り落とす。 『うっ! ぐぅっ!』  バチ―ンッ! と手のひらに跳ね返ってくる振動がたまらない。 『アッ! アァッ! アァッ! アァァァッ……!』  瀬名は、鞭打たれるたび、崩れ落ちそうになる脚をふんばってけんめいにこらえる。   『手を前に突いて尻を突き出せ。ドスケベおまんこがよく見えるよう、脚を大きく開いてな』 『はっ、はいっ……!』  瀬名の背中側に回った冴木が、3点リードを股のあいだに通し、引き上げる。 『あっ! あぁっ……!』  後ろにべローン、と引き伸ばされる乳首とチンポ。 『いっ、いだっ! とても痛いですッ、冴木さまっ』 『なにを言っている。おまえは痛いのが大好物のドビッチKETSUMANKOだろ?』  ピエールが準備した長さ30センチ、直径8センチのビッグディルドで瀬名の尻穴をヌプッ、と突く。 『口に入れるのにほぐす必要などないな。このままいれるぞ』 『アッ! あぁぁぁぁッッ――――!!!』  巨大な肌色のかたまりが、瀬名の尻穴にめり込む。  縦割れアナルの周囲がぷっくり盛り上がり、張型のおもちゃを面白いように飲みこんでいく。 (すごい――こんな大きなものも入るのか……)  ごくっと息を呑む。  からだの大きな瀬名には、優秀な性奴隷になる素質がじゅうぶん備わっていたのだろう。   すべて咥え込んだ瀬名のケツ穴の手前で、タマを模したふたつのシリコンボールがとまる。 『冴木さま。これを――』  ピエールが渡してきたのは、ディルドのリモコン。 (へぇ――遠隔操作できるのか)  深く考えずにスイッチを押す。  とたん、瀬名の尻穴から、ブブブブッ! という激しい振動音が漏れる。  いきなりMAXにしてしまったようだ。 『ひっ! いぃぃぃぃぃッッッ!!!!!』  目盛り10のバイブレーションに、瀬名の引き締まった尻が、ブルブル揺れる。 『さっ、冴木さまっ! まっ、まっ――てッ……! いきなりはっ……!』  尻の向こうのチンポが連動して揺れているのが、見える。 『ははっ、面白いな。立ち上がってチンポを見せろ、KETSUMANKO!』 『そっ、そんなっ……』 『早くしろ!』 『くっ……! はっ――はいっ……!』  瀬名は、力を振り絞り、立ち上がる。  手を頭の後ろに置き、脚を大きく開いたガニ股ポーズ。  臍の下まで刺さったディルドの振動が前に伝わり、残像のように揺れるチンポとタマ袋。 『冴木さま。あのディルドは角度を変えることもできますよ』  とピエール。 『ん? どうやるんだ?』  ピエールに教えてもらい、くいっとナカの角度を変更する。 『アッ! あっ、うぅっ……!!!』  ウィーン、とナカでL字に曲がったディルドに前立腺を抉られ、 『もっ……がまんできないッ! おっ、おねがいですっ、冴木さまっ! イッ、イかせてッ! KETSUMANKOッ! イかせてくださいッ!』  瀬名は、ガクッ、ガクッ、と腰をへこらせながらお願いする。 『アッ! ドスケベおまんこスイッチにディルドが当たってッ! もっ、げっ、限界――――ッ、なんですぅっっっ!!!』 『チンポから汁が垂れまくってるぞKETSUMANKO。なにか栓をしてやろう』 『どうぞ冴木さま』  ピエールが、シリコン製の黒い電動ブジ―を持ってくる。 『これはどうするんだ?』 『はい。このノズルの部分を入れて――先っぽにあるスイッチを押せば、バイブレーションが作動します』 『なるほど入れて――』 『ひっ! いぃっ……!』 『スイッチを押す――と』 『アッ! アァァァッッッ!』  尿道を拡張しながら刺激する細長いブジ―の先が、巨大ディルドの突き当たりに到達し、 『おほっ! うほっ♡ イッ、イグッ! もっ! イグゥッ♡♡♡』  瀬名は、全身ヒクヒクしながらカライキする。  ピンピンに尖った乳首の先に、冴木は電マを当てる。 『アッ! アァァァッ……!』  目の前でよがりまくる瀬名は、このうえなく気持ちよさそうに見えた。 (『おれは最高に幸せなんだ……』)  瀬名の告白が、頭をよぎる。  いままで、瀬名を不幸のどん底に叩き落としてやったと思っていた。  だが結果的に、おれは瀬名を幸福にした――の――か……? 『そろそろ……イかせてやってもいいか?』  日本人の男に聞く。  男は、 『どうぞ。お好きなように』  と微笑む。    冴木は、瀬名のチンポを拘束していた5連のコックリングと3点リードを外す。 『アッ!? アァッ……!?』  ぶるんっ、ぶるんっ、と横揺れするチンポ。   『抜くぞ。イかせてもらうときはどうするんだ? KETSUMANKO』  ブジ―に手をかけ、聞く冴木。 『あっ……! ケッ、KETSUMANKOッ! イきますッ! KETSUMANKOッ! イかせてくださいッ!』  冴木が、ブジ―を抜く。  ヌポッ、と膨れ上がった亀頭から、待ちかねていた精液が一気に飛び出す。 『イッ、イグッ! KETSUMANKOッ! イグゥゥゥッ……!!!』  プシャーッ! と噴水のように湧き上がる瀬名のザーメン。 『アッ、あひっ♡ ケツアクメッ! とっ、とまらないっ♡ ぎっ、ぎもぎいいっ♡ あっ、ありがとうございますっ! イッ、イがせていただきっ! あふっ♡ おふっ♡ 冴木さまぁっ……♡♡♡』  ガニ股ポーズで精液をまき散らし続ける瀬名を見つめる冴木の目からは、なぜだかわからない涙が、あふれだしていた……              ☆ 「あっ、あなたっ……!? ど――どうしたの?」  ――ホテルの寝室。 「……めぐみ――おれは――」  冴木はめぐみの豊満な太腿をまさぐる。 「おれは――おまえと――生きていく――」 「え? あ、あたりまえでしょ? 結婚したんだから」 「……子どもを――子どもをつくろう。いますぐ――」 「えっ……? い、いいけど――あっ、ちょっ……」  瀬名――  おれはこっちの世界で生きていく。  ありがとう。    最後にとびきり素敵な思い出を――ありがとう――ありがとう瀬名……  めぐみにのしかかった冴木は、ネグリジェを脱がせ、その胸の谷間に顔をうずめていった。  

ともだちにシェアしよう!