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第35話 この美しき世界②※

「グッモーニン、KETSUMANKO。相変わらずおしゃべりなおまんこですね」  瀬名の尻穴にスマホを向けたピエールは、カシャッ、とケツマンコの写真を撮る。   「あとで今日のショー分のラミネートをしておくんですよ」 「は、はいっ。わかりましたぁっ!」  部屋のなかにあるレーザープリンターにケツマンコ写真が転送され、たったいま撮ったばかりの写真がフルカラーで2枚印刷されて出てくる。  1枚はショーで顔に貼る用。そしてもう1枚は――  壁一面に貼られた、瀬名のケツマンコの写真たち。  ニューヨークに来てから毎日。  撮られた写真はもう38枚目だ。  今日の写真を追加で貼るピエール。  瀬名は自分のケツ穴の写真に囲まれて生きていた。  もともと倉庫がわりに使っていた北向きの部屋があてがわれた、瀬名の寝室。  3つある小さな窓はすべてロールスクリーンが下ろされ、外を見ることはできない。  部屋にあるのは、マットレスと毛布、写真印刷用のプリンターとラミネーター、プロジェクター用のパソコン、スタンド式の全身鏡、悪臭を放つ排泄用のバケツなど。  ケツ穴の写真が貼られた壁の向かい側には、投影用のプロジェクタースクリーンがかけられている。  そこに映し出されているのは、瀬名の昨日の調教映像。  ガマン汁を床にポタポタ垂らしながらディルドスクワットする映像。  懸垂用のバーにひっかけられた紐に乳首を吊り上げられ、絶叫する映像。  亀甲縛りで吊られながらバケツにうんこを漏らす映像……  どこを見ても自分の惨めな姿しかない。   『おほっ! イグッ! KETSUMANKOッ! イがせてくださいッッ!!!』 「まったくうるさいケツ穴ですね。うんことおしっこの上にビシャビシャザーメンまき散らして。臭くてたまらなかったですよ」 「もっ、申し訳っ……ありませんでしたっ……」  ケツ穴を拡げた状態で、昨晩の粗相を詫びる。  前日の映像を見て、反省を述べることから瀬名の1日ははじまる。  「よし」といわれるまで、ケツ穴を拡げたポーズを崩すことはできない。  ピエールはバナナを1本、瀬名の尻穴にねじ込む。 「んぐっ……!」 「こら! ガニ股崩すな!」 「はっ、はいっ……!」  1本。2本。3本……   「あと2本。全部入れますからね」 「うっ……! うぅっ……! はいっ……!」  全部で5本の皮つきのバナナが、瀬名のケツ穴に入れられる。 「ははっ。おっかしい。ケツマンコがバナナスタンドになりましたね♡」  めくれあがった瀬名のケツ穴を笑顔で撮影するピエール。 「便秘うんこがたっぷり出るよう、バナナジュースを作ってあげましょう。ちゃんと飲むんですよ」 「はっ、はいっ。いつもありがとうございますっ、ピエール様っ……!」  バナナの突き刺さったケツ穴を手で拡げ、 「あっ、あのっ……ピエールさまっ……おっ、おしっこが――したいですっ……!」  とお願いする。 「もっ、申し訳ありませんがっ、KETSUMANKOにっ、貞操帯の穴からおしっこする許可をくださいませッ!」  朝起きたときからずっとガマンしていた尿意。  瀬名は寝るときも常に貞操帯を装着させられていた。 「――そんなにおしっこがしたいんですか?」 「は、はい……もっ……チンポが爆発しそうなんですぅっ!」  もじもじと切なそうに腰をくねらせる。 「しかたないですね。だったらその姿勢のままバケツを取りにいきなさい。バケツはいつもみたいに口で持ってくるんですよ。わかりましたか?」 「はっ、はいっ。ありがとうございますっ」  ケツ穴を手で拡げたまま、カニのように横歩きした瀬名は、部屋の隅に転がっていた透明バケツのところに向かい、 「むっ……ふっ、うっ……」  前かがみになり、バケツの取っ手のハンドルを口に咥え、犬のように運んでくる。   「よし。そこに置きなさい」  咥えたバケツを床に置き、ピエールの方を向いてガニ股に戻る。 「なんて臭いバケツでしょう。鼻が曲がりそうです。ちゃんと洗ったんですか?」 「も……申し訳ありません……KETSUMANKOのクソとションベンが臭すぎて臭いが全部とれなくて……」    洗うといっても瀬名が使えるのは自分の手だけ。  1日の終わりにその日溜め込んだ糞尿を瀬名専用トイレに流し、トイレの隣にあるタンクで、唯一与えられたせっけんを使い、自分の手で掃除をする。  ピエールが、金属製の貞操帯の排泄口を開ける。 「よし。おしっこしなさい」 「おっ! あっ、ありがとうございますっ……! あっ! でっ、でますっ! KETSUMANKOの限界ションベンッ! でますぅっ……!」  瀬名はバケツに跨る。  わずかな穴から、溜め込んでいた小便が、チョロッ、チョロッ、と流れ出す。  一気に出したいのに――ちょぼちょぼとしか出すことができない。   「うっ……! うぅっ……!」  下向きに折り曲げた貞操帯の先から尿がバケツにピタピタ落ちる。  瀬名の尻側に回ったピエールが、尻穴から引き抜いたバナナの皮を剥き、バケツのなかにバナナを落とす。 「おっと――手が滑ってしまいました」  にやっと笑い、残りのバナナもすべて同じようにする。 (あっ……!? あぁっ……!)  バケツのなかで5本並んだバナナにピトピトと染みていく瀬名の小便。 「これをミックスジュースにしてあげましょうね」  排尿し終わった瀬名の貞操帯の口を閉じ、ピエールはにっこりとほほえむ。 「あ……あ……ありがとう……ございます……」  「ミキサーを持ってきますから、それまでおしっこの臭いを嗅いで待ってなさい。ケツマンコは拡げたままですよ」 「は、はい……」     立ち上がった瀬名は、ケツマンコを手で拡げながら、バケツのなかに顔を突っ込む。  強烈なアンモニア臭が鼻をついて、涙が、じわっとあふれだす。 「どんな色と臭いですか? 説明してごらんなさい」 「あっ……いっ、色はとても濃くて――オレンジジュースみたいです……に、臭いは――とてもくさい……すっぱくて――鼻が――ヒクヒクします……」  自分の排せつ物の形状と臭さをきちんと説明すること。  ピエールが奴隷に課す義務だ。 「もっと顔を近づけて! しっかりおしっこを見なさい」 「あっ……! アァッ……!」  スレスレまで頭を押し下げられ、至近距離にある自分の尿を見つめる。  うんこのようなバナナが、黄色い尿のなかにプカプカ浮かんでいる。  「よし。そのまま待ってなさい。ぜったい動くんじゃありませんよ」 「はっ……はひっ……!」  プロジェクタースクリーンに繰り返し映る、昨日の調教映像。  その声だけを聞きながら、自分の尿を凝視し、ピエールが戻ってくるのを待つ。 『ケッ、ケツ穴ピストンひゃくにじゅっかいっ! ひゃくにじゅういっかいっ……!』 『おっ! ちっ、ちぎれるっ! メスちくびっっ! しにまふぅっ……!!!』  ロールスクリーンからわずかに光が漏れて、今日が晴れであることを知る。  今日はいったいどんなふうにいじめられるのだろう。  想像するだけで、貞操帯のなかのチンポからガマン汁がにじみ出す。    戻ってきたピエールが、瀬名専用ミキサーで、瀬名の尿とバナナと栄養ドリンクを混ぜたジュースを作る。  犬用のアクリル製スタンド式フードボウルに入れられたジュースを、四つん這いで舐める瀬名。 「むっ……ふっ……んっ……!」  ピチャッ、ピチャッ、と跳ねる尿が目に入って顔をしかめる。  その背中にピエールはどさっと乱暴に腰を下ろす。 「うっ! ぐっ!」  194センチある長身のピエールの重みに、ボウルから口を離し、反り返る。  「こら、なにサボってるんですか。早く飲みなさい!」  ピエールは瀬名の尻を平手で叩く。 「おっ……! ほっ……ごっ……! はっ、はいっ……!」  立て続けに飛んでくる平手打ちに目を白黒させながら、瀬名は尿入りバナナジュースの朝食をけんめいに舐め続けていた。  

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