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大きな体をビクビクさせ、そこからゆっくりと弛緩していく...... 事もなく、亮治は慌てて飛び起きた。 そばに置いたタオルを取ると、泣きそうな顔で俺の髪や顔をそっと拭いだす。 「ごめん! ごめんね。たかちゃんにかけるつもりなんかなくて...気持ち悪いよね? 一回お風呂入ってくる?」 最初こそドロドロとしていたその白濁は少しずつ粘りけを失い、タラリと首もとから胸へと流れていく。 拭い損ねたのか唇のすぐ上に残っていた雫を指先に取り、なんとなく口に含んだ。 「うーん...やっぱり、あんまりうまぁないの」 「えっ!? な、舐めたん? 何しよんよ! タオルじゃったらこれ以上綺麗にできんかもしれんけ、たかちゃんシャワー......」 「ええよ、別に」 亮治の手からタオルと奪うと、自分で唇の周りをゴシゴシの拭く。 ヌメりもベタつきも無くなるとそれをポンと脇に放り、さっきまで亮治が寝ていた所にゴロリと横になる。 情けないくらいに濡れて光った俺の性器は、さっきの亮治にも負けないくらいガチガチになっていた。 「俺、お前にマーキングしよったらこうなったんじゃけど...もう止めて風呂行った方がええ? お前の精液がかかった体は汚いけ触りとうない?」 「そんなわけない!」 急にのし掛かってきた亮治が、うっとりとしたような目で俺の唇をゆっくりとなぞる。 「たかちゃんが、俺のん付けたままじゃったら気持ち悪いかと思うて...」 「気持ち悪けりゃ、チンチンあんなにならんじゃろ。俺に触られて舐められて感じとるお前見よったら、俺の方こそ気持ち良うなってきたんよ。どうせ今から色んなモンでドロドロになるんじゃろうし、風呂は全部終わってからでええよ」 唇に触れている手を掴み、そのまま指先をパクンと咥えてやった。 さっきはここまでするつもりだったのにと笑えば、亮治も照れたように笑い返してくる。 「たかちゃんも一回先に出しとく?」 「俺はええわ。お前ほど体力バカじゃないけ、出してしもうたら眠うなるかもしれんじゃろ?」 「寝られたら困るねぇ。まあ、寝とってもヤル事ヤらせてもらうけど」 「犯罪じゃ、やめとけ」 クスクスと笑い合い、コツンと額をぶつけた。 「お互いこの先はわからんのじゃけ、とりあえずお前のしたいようにして。無理そうな時は無理って言うし」 「わかった。俺の思うようにしてみる。嫌じゃったら言うてね? 気持ちええとかもっとしてほしいとかもちゃんと言うてね?」 亮治の唇がするすると首筋を滑っていく。 たまたまなのかわざのなのか、時々触れる前歯の感触にザワッと全身が粟立った。 さきほどクッキリと痕を付けたらしい鎖骨付近は、殊更丁寧に舌を這わせている。 そのまま腕を取られ少しだけ上げられると、今度はそこをピチャピチャと舐め始めた。 それほど濃くはないが、それでも多少は生えている脇の毛が亮治の鼻息でフワフワと揺れる。 あまりの擽ったさに体を捩り、腕をどうにか下ろそうともがく。 自分にされた事の意趣返しのつもりなのか腕をしっかりとシーツに縫い止められ、二の腕の肌の柔らかい所にピリッと痛みが走った。 噛み付かれているらしい。 唇とは違う物が、微かに肌に食い込む。 けれど痛いはずのその刺激に、知らず俺は熱い息を吐いていた。 「亮治...そ、それ...嫌かも......」 「痛い?」 答えながらも亮治はそこをカプカプと甘噛みするのを止めない。 「こしょばい...マジで...ちょっと、止めて......」 また脇毛がフワッと揺れる。 今度は鼻息というわけではなく、クスクスと声を押し殺してわらっているらしい。 チラリと目だけで亮治を見る。 それに気付いたらしい亮治も、目だけで俺を見た。 「擽ったい所は、そのうち性感帯になるらしいよ。こしょばがりのたかちゃんは、全身性感帯にできそうじゃね。てか、俺がそうするけど」 亮治の空気が変わっていく。 さっきまでの情けない亮治でも、いつも俺にだけは甘えてきた幼馴染みでもない。 今日何度も垣間見た、それはオスの顔。 俺が我を忘れるほどに欲情し、獲って食われたいと望んだ、誰よりも愛しい獣そのもの。 カッと逆上せたように顔が熱くなる。 身体中に小さな震えが走る。 もっともっと触って欲しい気持ちが溢れる。 「たかちゃんは俺のモンじゃ。いらん事考えんでええ...俺も死ぬまでたかちゃんのモンじゃけ。俺の為だけの体にしちゃる」 俺もいつかはお前を抱く約束だろ...そんな気持ちがどんどん消えていく。 亮治の為だけの体にして欲しいと思っている。 やっぱりコイツが好き。 やっぱり誰にも渡したくなんてない。 「亮治...もっと噛んで...噛まれたい...亮治だけの体になりたい......」 思わず口にしていた言葉に亮治が顔を上げると、心底嬉しそうに笑う。 ゆっくりと移動を始めた頭は、今度は左胸の上で止まった。

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