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2本の指が届く一番奥まで行き着く頃には体が力の入れ方と抜き方をなんとなくでも覚えたのか、もう恐怖心は欠片も無くなっていた。 異物感はあるが、実際異物が入っている真っ最中なんだから、これは仕方ないんだろう。 「亮治...もう大丈夫っぼい...」 「ほんまに? 無理してない?」 「しとらんよ。ていうか、早よ進めてくれんと、疲れて寝そうな気がしてきた」 「えーっ!? それは嫌じゃ。せめて俺のチンチン入れてから寝て?」 「入れたら寝てもええんかい!」 軽口を叩きながら、下腹を押さえたままの手を取る。 亮治は1度キュッと指を絡めると、そのまま俺の手を情けなく項垂れた性器へと導いた。 「ここ、自分でちょっと触っといて。しんどなっても気が紛れるじゃろうし、シコりながらはさすがに寝んじゃろ?」 最奥に留まったままだった指がようやく動きを再開した。 入り口あたりを広げるかのようにグリグリと円を描き、浅く深く道を拓いていく。 俺は亮治に促されるまま自分のモノを柔く摘まんだ。 フニャリとした軸をフルフルと振り、人差し指で潜った先端に微かに触れる。 気持ち良いとはまだ言えないけれど、気持ち良くなる為に自分の好みの場所を探ってしまうのはきっと本能なんだろう。 「たかちゃん、ちょっとだけ我慢しとってね。たぶんこの辺に...気持ちようなれる所があるはず......」 亮治の指先が明確な目的をもって中をムニムニと押し込み始めた。 入り口にごく近い場所から少しずつ奥へ。 奇妙な感じはあるものの、それ以上でもそれ以下でもない。 俺はその感触は無視して己を慰める行為に集中した。 何度も何度も同じ事を繰り返し、指の節がちょうどグッと押し入ってきたくらいだろうか。 ツンと指先に力が加わった瞬間、ビクンと体が跳ねた。 一瞬の事に何が起きたかわからず、思わず体を起こして亮治の腕を掴む。 「たかちゃん、どしたん?」 「わ、わからん...なんか今...変じゃった」 気付けば手の中の分身は少しだけ頭を出し、その先端にうっすらと露が滲んでいる。 亮治はパァッと明るい顔になると、俺の体を元通りシーツの上に沈めた。 「そうか、思うとったよりも結構浅いとこにあるんか......」 何やらブツブツと言うと、亮治はまたクニクニと指を動かし始める。 俺はさっきの一瞬の感覚に動悸が激しくなり、ギュッと目を閉じた。 「あ...ここかな...こんなにわかりにくかったんか...こりゃ、たかちゃんが反応してくれんかったら気づかんかったかも」 「亮治、何?」 指先が一点をキュッと押し込んだ。 途端に、さっきの比ではない衝撃が走り、それから逃れるように勝手に体が丸まる。 そんな動きなどものともせず軽く俺の体を押さえ込むと、亮治は同じ場所に同じ力を加え続けた。 「あっ...あぁっ...何...何これ...亮治、亮治...体が変......」 今度は背中が大きく仰け反り、腰だけがピクンピクンと跳ねる。 自分で制御できない体が恐ろしくて亮治の足に必死に縋りついた。 「これがケツで感じる快感らしいよ。良かった...たかちゃん、嫌じゃなさそうで」 「い、嫌じゃないけど...なんか変なんじゃって! やめて...やめて......」 亮治の左手が俺の中心に伸びてくる。 触れられた瞬間、そこからはニチッと粘る水音がした。 「覚えといてね...今日は無理じゃと思うけど、そのうち絶対にここだけで気持ちようさせるけ...ここだけでイケるようになったらね、もう女なんか抱けんようになるんじゃって。俺以外では満足できん体に絶対するけ...」 優しげな声色から滲む、亮治の独占欲。 隠そうともしないそれに、恐怖では無い物で体と心が震える。 この刺激を快感だと思えるようになれば、俺の体は亮治だけの物になるのか? 俺を悦ばせる事ができるのは亮治だけになるのか? そうなれば、亮治こそ俺の物になるのか? 「も...とぉ......」 「......たかちゃん?」 「もっとぉ...亮治ぃ、もっとして...もっと気持ちようして...そこ、気持ちええ......」 気持ちいい、気持ちいい...それを言葉にして体に心に覚え込ませる。 亮治に見つけられたそこは、亮治に触れられれば気持ち良くなるのだと必死に刷り込んでいく。 中で小さくタップするようにそこを細かくつつかれ、俺の中心がキュッと握られた。 いつの間にかしっかりと立ち上がっていたそこは、先端から溢れた雫のせいかローションのおかげか、ニュルニュルとスムーズに動く。 よく知っているはずの快感はいつもよりもはるかに強烈で、まるで中から押し出されるかのようにそこはダラダラと白い液を吐き出していた。

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