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まだまだ遠慮がちながら中を擦るように細かく揺らされる腰。 徐々にむず痒さももどかしさも、そして切なさも消えていく。 ただ、熱い。 体の奥から溢れた熱が全身に回り、とにかく逆上せそうなくらいに熱い。 それが気持ちいいのかはわからないけれど、今俺は間違いなく満たされていた。 「しんどうない? 苦しいない?」 脹ら脛に口づけながら、まだ労るように声が降ってくる。 もういいのだ、大丈夫だと伝えたくて、俺は前を扱く仕草を大きくした。 ずいぶんと我慢させたはずだ。 あとは自分の好きに動いてくれればいい。 俺は亮治の最後のリミッターを外しにかかる。 「なんかようわからん...けど...でも...もっと...もっとして...亮治の熱いのんが...中で動いとるん...なんかすげえ...幸せ......」 ピクリと動きが止まり、亮治はフルフルと頭を振る。 ......あれ、間違えたか? 「たかちゃん、わざと煽りよるよね」 「わざとじゃない! ほんまにお前のが...俺の中擦ってくれる感触、堪らん...ほじゃけ、もう亮治も...我慢せんでええんよ。お前も俺の中で気持ちようなって? 幸せになって?」 亮治はガシャガシャと頭をかきむしると大きくため息をつく。 「俺ももう...十分幸せなんじゃけどね......」 それまで唇を滑らせていた脚を掴み、自分の肩へと乗せる。 もう片方も同じように肩に乗せると、グッと前のめりに体重をかけてきた。 腰が僅かに浮き、亮治と触れる面積が大きくなった気がする。 「そんなセリフをたかちゃんに言わせた責任取らにゃいけんじゃろ。ほしたら遠慮なく...気持ちようならせてもらう。加減がわからんけ、俺しか気持ちようなれんかったらごめんね」 切っ先がズッと更に奥まで突き立てられた。 まだ奥があった事も驚きだが、亮治のモノがそんな奥まで届いた事にも驚く。 行きついたそこに、ゴツンゴツンと強く杭を打ち付けるように強く大きく腰を使い始めた。 奥に届くたび、その振動や衝撃が腰骨に直接響いてくる。 さっきまでのゆるやかで穏やかな動きは、すべて俺の為だったと実感させられる。 ゴンと亮治の体ごとぶつかってきて、奥をグイグイと捏ねられた。 それが何か正体のわからない感覚に、自然の体が仰け反る。 繋がった場所がジンジンと痺れる。 腰の横に着かれた亮治の逞しい腕に縋り、俺は必死に爪を立てていた。 「ああ...すごい...たかちゃん、わかる? さっきまであんなに辛そうできつうて...全然動けんかったのに...たかちゃんのが...たかちゃんの中が...俺のにまとわりついてくる......」 上擦った亮治の声に、胸がキュッと締め付けられた。 俺の体がそんな声を出させている事実に、ますます全身の熱が上がってくる。 奥を叩き付け捏ねるような動きが、今度は早く激しく内側を擦り上げるものに変わった。 粘膜どころか内臓ごと引きずり出されそうな錯覚にプツプツと鳥肌が立つ。 それと同時に、亮治の硬い切っ先が一点を掠めるたびにチカチカと瞼の裏に星が飛んだ。 必死に握った俺自身はまだ柔らかいままだけど、その先からはトロリとした雫が溢れてくる。 ......ああ、これが亮治とのセックスで...これがセックスの快感なのか... さっきまでの正体不明のもどかしさや切なさ、体を走る電流や溜まる一方の熱さ。 それがすべて、亮治から与えられる快感なのだと少しずつ繋がっていく。 「亮治ぃ...わかった......」 「ん? 何が?」 より激しくなる腰の動きに、俺の体ごと揺さぶられる。 小さく口を開き、そこから短く強く息を吐き出し、何かを堪えるように目を閉じて頭を振っていた。 握りしめていた腕まで、もう汗でぐっしょりと湿っている。 自分の快感だけを追い求め上り詰めようとしている亮治は、頭がクラクラしそうなほど男臭くてイヤらしくて、どうしようもなく愛しかった。 「たぶん、俺...気持ちいい...お前とのセックス、気持ちいいよ...幸せなだけじゃなくて...ちゃんと......」 腰の動きはそのまま、亮治がパッと目を開く。 ちょっと泣きそうなその顔を見てるのは可哀想で、俺は大きく腕を伸ばした。 素直に胸の上に倒れ込んできた亮治は、そのまま強く俺を抱き締めてくる。 それは泣き顔を見られまいとしてるようで、慈しんでいるようで...何より、絶対に逃がさないと押さえ込まれているようだった。 「次からは...もっと気持ちようする...」 「うん」 「この体は俺のモンじゃ」 「うん」 「誰にも触らせん...」 「うん」 「俺も誰にも触らせんけ...」 繋がった場所が焼き切れてしまうのではないかというほど動きが早くなり、中を抉るモノがより大きく硬くなった気がする。 自分で触る事はできなくなりながらも、俺の中心はお互いの体に挟まれてすっかり濡れているらしい。 俺は汗で滑る亮治の背中にしっかりと腕を回し、抱き締め返した。 「亮治...好き......」 聞こえるか聞こえないかの声で精一杯の思いを伝える。 ほぼ同時に最奥をグググッと押し込めたそこが一気に膨らみパンと爆ぜた。 そのまま、すべてを吐き出すように二度三度と中を突き上げられる。 『ハァ......』という熱くて甘い吐息と共に、亮治の体からは一気に力が抜けた。

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