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第34話 罪深い僕は悪い子らしい
僕は最近、自分の身体が変なんだ。
去年、中学部に入学して直ぐにあっくんと正式に“約束”してから、一緒にデートしたり、まったりおうちで過ごしたりと胸がウズウズ、ドキドキする様な時間を過ごして来た。
それに去年まではキスも触れ合うだけだったのに、中2になってから僕たちのキスは深いものに変わった。あっくんが僕のお口の中を撫でる様にキスすると、僕は死にそうにドキドキするだけじゃなくて、痺れる様にあそこがズキズキしてくる。
僕はそれをどうして良いか分からなかったんだけど、あっくんに痛いって言ったら、ちょっとびっくりした顔をした後に、どうすれば良いか教えてくれた。
最初は言葉で教えてくれたんだけど、僕には恥ずかしいやら、ピンとこなくて困っていたら、あっくんが優しく手ほどきしてくれたんだ。ズボンの上からあっくんに撫でられて、僕はあっという間に夢精してしまった。
僕が動揺していると、あっくんはそれは夢精じゃなくて、マスターベーションだって教えてくれた。それからお家デートでキスする時は、時々僕は、あっくんに下着越しに撫でられている。でも少しだけ。でもそれがとっても気持ちいいんだ。
一度僕が尋ねた事がある。なぜ出るまでしてくれないのかって。そしたら、それをしたらあっくん自身が色々我慢出来なくなっちゃうからしないんだって言ってた。
その時のあっくんがひどく辛そうで、僕はあっくんに撫でてもらうのもきっと、本当はダメなんだって悟った。そしたらあっくんは苦笑して、もうちょっと理玖の身体が成長したら少し進んでも良いよって言ったんだ。
だからもう少し進む時が来たんだと思った。清水さんのアドバイス通り、少し濡れちゃう時が増えたのは僕の身体が成長したってことでしょ?
僕はあっくんの切長の美しい眼差しが、甘やかに歪められるのを見つめながら、そう言ったんだ。
あっくんはしばらく何も言わなかった。僕はいつも以上に心臓がドキドキするのを感じながら、僕の願いは叶えられるのだろうかと待っていた。あっくんが10ヶ条を守ろうとしてるのもよく分かってたけれど、僕はあっくんがもっと欲しかった。
僕が夜にひとりで感じるあの時の快感を、あっくんと感じたかった。そう思うのは好き合っていたら自然な事だよね?
あっくんは苦しげに息を吐き出すと、僕の唇に触れる寸前まであっくんの唇を寄せながら囁いた。
「…理玖は悪い子だ。俺をこんなに煽って。」
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