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第3話
小学2年生の初夏、俺は親の仕事の都合で陸の家の斜め向かいの家に引っ越してきた。
引っ越してきた初日引っ越しの挨拶に母さんについて行った時、おばさんが陸を呼び出して玄関まで連れてきた。
「この子も2年生なのよ。りくっていうの、仲良くしてやってね」
おばさんがそう言うと、陸はじーっと俺を見て
「へや来いよ」
そう言ったんだ。
初対面で家に誘われて、俺はびっくりして
言われたまま一緒に部屋について行った。
そして、夕方母さんが迎えに来るまで陸とゲームをしたのを覚えている。
俺はまだ引っ越してきたばかりで、友達もいないし
新しい小学校にまだ行ってなかったから友達が出来るか不安だった。
だから、陸が仲良くしてくれて嬉しかった。
それから転校生として学校に通うようになったけど、同じクラスだった陸が仲良くしてくれて、そのおかげでみんなすぐ俺を受け入れてくれてそこそこみんなと仲良く出来た。
陸は昔から人なっつこくて、誰とも仲良く出来るやつだったからクラスの全員と仲良かったけど、俺が転校してきてから、俺らはいつも一緒にいるようになった。
「今日どっちの家にする?」
「今日親おそいなら母さんがごはん食べに来ないかって」
「まじで?!行くわ。カバンおいたらすぐ行く」
「おー。あ、りく、DSもってこいよ」
「おけ」
斜め向かい同士の家の行き来は当たり前のように行われ、俺らはいつの間にか幼なじみと呼べるくらい仲良くなった。親同士も仲良くなり、どちらかの親が夜遅い時や家を留守にする時は、ご飯を食べに行ったり泊まるようになっていた。
そんな中、いつからかは覚えていないけど
俺は陸を好きになっていた。
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