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第45話
俺たちは想い合っていたのか?
普段そんな素振り、見せなかったじゃないかよ
俺と同じで
好きな気持ちをひた隠して
表向きは幼なじみのフリして
でも本当はいやらしいことしたいって
繋がりたいって思っていたのかよ
俺は突然真相を知り嬉しい気持ちと
戸惑う気持ちが交差した
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「おはよー」
次の日の朝、健人はいつも通りの健人だった
昨日俺に見られたことには気がついていないようだった
「・・・はよ」
「陸?なんか元気なくない?」
「いや?元気めっちゃあるよ」
「なんだ、それっ」
俺の言い方がおかしかったのか健人が笑った
健人のお母さんが
昨夜俺が健人の部屋に呼びに行った事を言ってしまうかと思ってヒヤヒヤしていたが
健人のお母さんは最近朝早くパートに出かけて朝いないみたいなのでなんとか難を逃れたようだ
いつもより気持ち元気な健人が俺に向かって笑う
「!」
───昨日の声と光景がフラッシュバックして
俺は咄嗟に目を瞑った
「?陸なした?」
健人が不思議そうに俺に近づく
「なんか目にゴミ入ったかも・・・あ、取れたわ、
電車間に合わなくなるから ほら、早く行こ!」
「えっ?!いきなり走るなよ!まてって!」
俺は頭から離れない昨日のあの光景を振り払うように駅まで思い切り走った
ღ .:*・゜♡゜・*:.ღ .:*・゜♡゜・*:.ღ :*・゜♡゜・*
ここまで読んでいただきありがとうございます!
まだまだ陸sideの回想シーンが続きますが
ベッドの上で向き合う現在に戻るまで もうしばらくお付き合いくださいませω・`
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