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第46話妄想と現実の狭間で
俺はあれから数日、健人の様子を観察していた
次の日もその次もずっと
普通なんだ
いつも通り
あれ?あいつって俺の事好きなんだよな?
俺が好きって言いながらオナってたよな?
あの日の出来事は、現実じゃなかったんじゃないか?
そう錯覚するくらい健人は
今まで通りの俺の幼なじみで親友の木田健人だった
俺はあれから毎日のように
あの日の光景に囚われているというのに
思い出して毎夜1人でしているというのに
お前のあの日の声や、玩具を入れてよがる様子が
俺の想像を掻き立てる
俺が犯してお前が喘ぐ
その想像の中のお前が日に日にいやらしくなり
俺は欲望が抑えられなくなってくるのがわかった
その内、本当に健人を犯しそうで自分が怖い
俺を好きだろ?
俺に抱かれたいんだろ?
現実なはずのあの日の健人と
俺の妄想の中の健人と
男友達の現実の健人
俺は翻弄されていた
俺達は相思相愛なはずなのに
どうしたらいいのか分からない・・・
先に進めなくて立ち止まっていた
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