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第96話
「先輩…、寝ちゃった……?」
動かなくなった先輩から少し体を離すと、先輩はスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていた。
天使か。
「ダメかな…?」
ダメだよな……?
先輩の髪を掬ってキスする。
あー………、愛しいよぉ……。
「んん…」
先輩は時々寝返りを打って、可愛い唸り声をあげる。
これ先輩が悪いよ。
いや、悪くないんだけど、先輩のせいにしていい?
可愛すぎるのが悪い。
「む……ぅ……」
先輩の唇を人差し指で押さえると、変な声を出す。
可愛い……。
てか唇柔らか…。
「はぁ〜……、ごめん、先輩……。」
先輩の唇に触れるだけのキス。
俺のバカ…。
キスしないって言ったのに。
無理じゃん、こんな可愛い先輩目の前にいたら。
止めれるわけないじゃん…。
「……んぅ…、ん……」
ピクンッと先輩の体がひくつくたびに、起きてしまわないだろうかとドキドキする。
クッソ可愛い…。身体あちぃ…。
唇を重ねながら、先輩のTシャツの裾から手を入れる。
ダメ。これ以上はダメ。
頭では分かってるけど、体が止まんねぇ…。
「…ふっ……」
「!!」
指先が先輩の乳首を掠めた瞬間、先輩はエロい声を出して、体を跳ねさせた。
すぐに手を引っ込めて目を閉じる。
マズイ。やりすぎた…。
「…城崎……?」
「…………」
狸寝入り。
ごめんなさい。やりすぎました…。
「んん……」
バレたと思ったけど、先輩は寝惚けていたのか、すぐに俺のことを抱きしめてまた眠りについた。
うぅ…。先輩が可愛すぎるよ…。
勃ってるのバレなくてよかった……。
「先輩、大好き……。」
反省して先輩を抱きしめて目を閉じる。
治まれ…。
ギンギンに熱くなった下半身を静まるまで待ち、眠れたのは丑三つ時を過ぎた頃だった。
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