139 / 242

第139話

先輩が風呂から上がって、交代で俺が入る。 覚悟して、とは言ったものの、別に先輩が嫌がるようなことをするつもりはないし…。 あまり手を出しすぎると、俺が耐えらんないし…。 下着とズボンを履いて、髪を乾かしながらリビングに戻ると、先輩は俺を見てギョッとした顔をした。 「な、なんで裸なんだよ…!」 あぁ…、なるほど。 暑いから無意識に上の服を着てなかった。 というか、俺の裸なんて数えきれないほど見てるはずなのに、なんでそんなに赤くなんのかな。 俺を煽るため? な訳ねーか。大体のこと無意識だしな、先輩。 「ダメですか?そろそろ俺の裸見慣れてよ…。恋人でしょ?」 「引っ付くな!」 「ベッド行こ…?」 「ふ、服着ないと行かない!!」 「………わかった。」 抱きしめようとしたら、結構な勢いで拒否されて、少し傷つく。 照れ隠しなんだって分かってるんだけどな〜…。 スウェットを着て、先輩の手を引いて寝室へ向かい、先輩をベッドに押し倒す。 「何なんだよ…?」 ふっ…。 何で喧嘩腰? 「俺、先輩にもっと触れたい…。」 「十分触ってんだろ…。」 十分…? 十分な訳ないだろ。 足りてるはずないじゃん。 「今日のキスの場所…、ここにしてもいい…?」 「ひっ…」 先輩の服の中に手を忍ばせると、先輩は身体をびくつかせて息を吸った。 感じてくれてる? 「ダメ……?」 「い…ぃ…けど…」 いいんだ(笑) 心の中でツッコんで、顔を下の方へシフトする。 「けど…?」 「変な声…っ、出しても……、笑わないで…っ」 「うん。笑わない。」 笑わない、なんて言ったけど、嬉し過ぎてニヤケが止まんない。 口元見られたら、「笑ってんじゃねぇか!」って怒られるかもなぁ。 「ん…ぁっ…」 腰骨の辺りにキスすると、先輩は高い声を上げた。 エロ…。 「……可愛い。」 「ヒっ…ン……」 「先輩、逃げないで。」 「ひぁっ!!」 恥ずかしいのか、それとも擽ったくて無意識なのか、先輩は体を捩って距離を取ろうとする。 逃すわけないじゃんね。 腰をがっしりと掴んで、次はジュッと強く吸い付いた。

ともだちにシェアしよう!