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第203話

「ただいま。」 「ただいま〜。」 玄関に入って、先輩と唇を重ねる。 ただいまのキス。 またこの最高な習慣が戻ってきて嬉しい。 「好きっ!」 「えっ?!何急に!可愛いっ!」 先輩が急に嬉しいことを言ってくれるから、俺は全力で抱きしめた。 やっぱり先輩がいないとダメだ。 「先輩、愛してます。一生俺と居てね?」 「ははっ。重っ!」 結構本気で伝えたのに…。 笑って流された…。 グサリと心臓にナイフを刺されたみたいに悲しくて、甘えるように先輩にキスする。 「俺の愛は世界一重いですよ。……ダメ?」 「ダメじゃねぇよ。全部受け止めてやる。」 「……!!」 流されたわけじゃなかったらしい。 男前すぎる先輩の言葉に一気に気持ちが浮上する。 「先輩、大好き!」 「はいはい。何回も聞いた。」 「俺は何回聞いても嬉しいんだもん。だから俺も何度でも伝えます。」 「あっそ。」 も〜。 ツンデレなんだから〜、先輩は。 え、これ照れ隠しだよな…? 「………好きだよ、城崎。」 「…!!!」 やっぱりそうだった! 嬉しくて先輩を見つめると、先輩は恥ずかしそうに目を逸らす。 「なんだかツンデレな先輩が戻ってきましたね〜。」 「嫌か?」 「ううん。超超超かわいくって最高です♡」 素直に甘えてくる先輩ももちろん可愛いんだけど、恥ずかしがってなかなか素直になれない先輩を甘やかすのも大好きなんだよな。 頬にキスすると、先輩は俺の腕から抜け出し、ムッとした顔で唇を指差した。 「城崎」 「はーい♡」 「口がいい。」 「喜んで…!!」 ああああああああああ。 最高だ。 先輩の足の力が抜けるまで、大人なキスをたくさんお見舞いしてあげた。

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