205 / 242
第205話
「ホテルでも言ったけど…、気持ちよかった…よ…。」
「本当?無理してない?」
「してない。…ていうか、気持ちよくなかったらあんなに声出さねぇし…。」
乳首を触っていた時のことを思い出す。
『ひっぁ…!あっ、ゃっ、城崎っ!あっぁ♡』
『あっ…はぁ♡あっぁ♡やだぁっ…』
『い"ぁっ♡♡』
『あっあ♡やだぁっ!城崎ぃっ、あぁっ♡』
うん…。
思い出しても下半身にクるくらい可愛かった。
前までの俺なら、嫌だったって言われても信じないくらい。
「たしかに先輩、すげー喘いでた。」
「喘いでたとか言うな!」
「俺の脳内にしっかり録音されてるんですよ。」
「今すぐ消せ!」
無理難題を押し付けてくる先輩に苦笑する。
可愛いな…。
あー…、すげー好きだ…。
何でこんなに好きなんだろう?
「先輩…」
「次は何だよ?」
「もう一回ここ、触っていい?」
「ひぁっ!?」
服の上から先輩の乳首を指でさす。
布越しにもくにっと触れるのがわかるくらい、まだ勃起していた。
先輩のエロ乳首め…。
「今日はもうダメ!」
「今日は?じゃあ明日ならいいんですか??」
「………」
無言の返答。
だけど、この反応はどうやらOKらしい。
素直に触ってほしいって言わないのが、先輩らしくて本当可愛い。
「嫌なら諦めますね。」
「えっ…?」
「俺も先輩第一に考えるって改めて思ったし、先輩が嫌なら我慢します。」
「え…、いや……」
「さて、今日はもう寝ましょうか。」
俺に跨る先輩を抱きしめて目を閉じる。
何か言いたげに黙ってしまった。
ちょっと意地悪しすぎたか…?
「………城崎っ!」
「ん?………え?!」
右手を掴まれたと思ったら、その手は先輩によって、先輩の服の中に突っ込まれた。
この状況…、何?!
「せ、先輩……?」
「………」
「あの…、俺の指先に…、その〜…」
「…………」
「当たってるんですが…。」
指先にぷくりと勃起した先輩の乳首が触れる。
だって仕方ない。
この状況を作ったのは先輩だし!
「………触って!」
「へ?今日はダメなんじゃ…?」
「……好きなだけ触っていいから。」
「ほ、本当に?」
「俺は城崎のものだから…。だから、いつでも城崎の好きなようにしていいってこと…だから…。」
俺の先輩。
俺だけの先輩。
少し意地悪しただけのつもりだったのに、先輩はあまりにも健気で可愛くて、俺は服の中から手を出して、先輩を力強く抱きしめた。
「先輩、大切にします。」
「………」
「大好きです。何があっても愛するって誓うから、俺だけの先輩でいてください…。」
「………城崎も俺のだけでいてくれる?」
「もちろんです!」
自信がなさそうにそう尋ねる先輩を、不安が全部消えてしまうくらい力いっぱいに抱きしめた。
しばらくして先輩は、俺の腕の中で気持ちよさそうに眠っていた。
ともだちにシェアしよう!