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第206話
目を覚まして、腕の中で先輩が眠っていることに安心した。
これから毎朝こんな幸せな気持ちになれるなんて、先輩って俺にとって本当にすごく大きな存在だな…。
「ん……」
「先輩、おはようございます♡」
「ん〜…、おはよ……。」
スリ…と胸元に頬を擦り寄せてくる。
可愛い……。
チュッとつむじにキスすると、またスリスリと擦り寄ってきた。
「襲っちゃいますよ…?」
「い…ぃょ……」
「本当に襲うよ?」
「んん……」
絶対適当に返事したじゃん。
あーもう。イタズラしちゃお。
先輩の服の中に手を忍ばせる。
昨日結構いじったからか、まだ陥没しきっていない先輩の乳首。
どうしてやろうか?
こねくり回す?
それとも引っ掻く?噛む?吸う?
「ん…ぅ…」
「ほら。起きないと触っちゃいますよ?」
「……るさぃ…」
今、うるさいって言った?
この人、俺を怒らせたらどうなるか分かってないな…。
爪を立てて乳首を思いっきり引っ掻いた。
「っっ?!!な、何っ?!」
先輩はガバッと飛び起きて、何が起こったか分からないのかパチパチと目を見開く。
俺は先輩の腰を抱き寄せて、もう一度ベッドに引き込む。
「起こしても起きないし、俺にうるさいって言ったからイタズラした。」
「い、言ってない!」
「言いましたよ。傷ついた。」
「………ごめん。」
傷ついたって言ったら、先輩はすぐに謝った。
そんな悲しそうな顔させたかったわけじゃない。
「嘘ですよ。」
「どこまでが嘘…?」
「先輩が寝ぼけて俺にうるさいって言ったのは本当。傷ついたのは半分嘘。先輩にイタズラする言い訳が欲しかっただけ。ごめんね?」
額にチュッとキスすると、先輩は不安そうに俺の胸元に顔を埋めた。
「俺さ…、今なんでもすぐネガティブに考えそうになっちゃってさ…」
「うん。俺も先輩と離れて弱くなっちゃったかも。先輩に甘えたいな〜?」
「……今日も明日も出掛けなくていいから、家でゆっくり過ごしたい。」
「俺も。先輩が俺にしてほしいこと、全部叶えてあげたい。」
抱きしめて、頭を撫でて、甘い言葉を囁いて、先輩を陥落させたい。
先輩が俺なしじゃ生きられなくなるように。
ドロドロに甘やかして、俺だけの先輩になってほしい。
「どうしてほしい?」
「………愛してほしい。」
「お安い御用です♡」
日曜の真っ昼間から、陽が落ちて夜になるまで、先輩の体を丁寧に隅から隅まで愛撫した。
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