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第233話

しばらくして、やっと先輩が来た。 「先輩、着てくれたんだ?」 「置いてあったからな…。」 「似合ってる。もっと近くで見せて。」 俺の用意した茶色のバスローブを身に纏い、俺を見て足を止めた。 読んでいた本を閉じて、両手を広げる。 先輩はベッドに座る俺の足の上に跨った。 バスローブがはだけ、先輩のペニスがちらりと見える。 ちょっと待って……。 「先輩…、マジですか…?」 下着、履いてないの? どういうこと? こんなの触ってくださいと言っているようなものだ。 期待がどんどん膨らんでいく。 思わずにやけてしまい、きっと変な顔をしてるだろうから手で口元を隠した。 「やべー…。ごめん。嬉しくてニヤけちゃう。……期待しちゃいますよ、こんなの。」 「すればいいだろ。」 つんとした返事をする先輩。 可愛い…。 両手で頬を包み、目を見つめる。 「先輩…、愛してるよ。」 チュッとリップ音を立ててキスをする。 唇を離すと、先輩は不満そうな顔で俺を睨み、俺の首に手を回して引き寄せた。 唇が重なり、先輩から舌を入れてきた。 必死に喰らいつく先輩が愛おしくて、先輩と唇が離れないように頭を固定しながら、優しくベッドに押し倒した。 「んっぁ…、ふ…んっ…♡」 「……っ、可愛い…」 「ぁ…んっ、しろ…さきぃ…」 漏れる声が可愛すぎて堪らない。 腰を浮かせて俺に局部を擦り付けてくる。 きっと無意識なんだろうけど、快感に従順なところがまた可愛いんだよな…。 せっかく下着も履いてないんだし、いっぱい触ってあげたい。 「可愛い。愛してるよ。」 先輩の先から溢れ出る先走りを利用して、キスしたままペニスを扱く。 くちゅくちゅと卑猥な音が耳を襲い、俺の興奮もだんだん高まっていく。 「んっ、ンン…ぁっ♡あっ♡」 先輩は息継ぎの間に喘ぎながら、本日2回目の絶頂を迎えた。 とろんと垂れた瞳は俺を映し、うっとりとした表情に変わる。 ヤバいな……。 「先輩、俺マジで我慢できないかも…」 「しなくていい。」 「でもやっぱり…」 先輩の奥の奥まで味わい尽くしたい。 全部俺のものにして、骨の髄まで愛したい。 先輩は我慢するなと言うけど、俺が理性をなくしてしまえば、先輩が泣いて嫌がったって止めてあげられないかもしれない。 どうしても、それが怖かった。 「城崎。」 先輩はむくりと体を起こし、俺はベッドに押し倒された。

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