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第12話※
ランゲは、昼間はいつも『ランゲ』の姿でいる。
夜もミハエルが涙を流すまでは、そのままの姿だ。
「ミハエル、ミハエル…、、愛してる。」
そう囁かれながら、手を伸ばされてキツく抱き締められる。
心が動かない訳がない。
最近は朝でも昼でも場所も構わずに、ランゲの姿をした悪魔に囚われるようになってしまった。
物陰に連れ込まれ口付けられる事など可愛いものだ。
人の気配が無ければ、その場で堂々と口付けられる事もある。
「ミハエル師、懺悔したい事が…。」
懺悔室の中ではどれだけ愛しているかを告げられた。
ジワリジワリと滲む魔素で、胸もペニスもジンジンとして服に擦れただけで感じてしまい、後口から淫液が溢れて下着を濡らした。
椅子で蕩ける程感じて動けなくなったミハエルを、ランゲは愛してると囁き口付けながら丁寧に丁寧に優しく愛撫して、何度も何度も絶頂に追いやった。
もっと…、…、、
ミハエルはその言葉を飲み込むので、精一杯だった。
「ミハエル…、愛してる…、ミハエル、ああ、感じてるね。」
あれからひと月。
近頃は、夜でもランゲの姿をした悪魔に抱かれる事が多くなった。
涙を流さなくなったのだ。
優しく優しく高め合い、天に昇るような、水底に落ちて行くような絶頂。
ミハエルに刻みつけるように、ランゲは愛の言葉と共に何度も何度も繰り返す。
朝はもちろん甘くほろ苦いチョコレートのような声で起こされ、後口とペニスを優しく優しく愛されて欲を排出し、熱い息が吐かれる膝の上で朝食を食べ、淹れて貰ったお茶を飲んで、口付け合う。
そんな、毎日。
…何故、……ランゲ…、ランゲ。
甘い蜂蜜の中にどっぷりと浸すような、そんな事をするの…。
ミハエルからは愛の言葉は吐かれなかったが、僅かに擦り付けられる頭が、ランゲに喜びを齎す。
『どんな貴方でも愛してる。』
ランゲは目を閉じる。
必ず、届く…。
「ひ、人が来てしまいます、や、やめて…、、ランゲ…、ダメです…、、ん、うん…、、ん。」
「……ミハエル、愛してる。お前を今までもこれからもずっと愛していると誓う、どんな俺でも、お前を愛している…。俺の唯一。俺の幸せ。俺の全て。」
その日は、誰もいない聖堂で愛を誓われ、熱い口付けとキツい抱擁を受けた。
まるで、求婚するような誓いの言葉。
心が震える。
何故、、何故、貴方が悪魔なのか…。
何故、あのまま私を騙していてくれなかったのか…。
何故、こんな、神の前で…。
ミハエルは、神の前で悪魔の愛を諾する事などできる訳がない。
神よ…。
「…は、離して下さい。私は貴方のお気持ちに、、応える言葉はありません。」
ズキン…
ランゲは口をへの字にして更に言い募る。
「ミハエル、愛は全ての根源だ。神は愛を否定していない。」
ミハエルは口を引き結び、目を閉じる。
あれは、神を裏切った罰…。
「わ、私は神に仕える身です。は、離して。」
ズキン…
貴方が…、、あの、ランゲなら…、例え、どれだけの事があっても…。
何故…、、何故…。
罪深い思いに涙が溢れて、ミハエルはランゲの手を振り解き逃げた。
そのうしろ姿を、ランゲは泣きそうになりながら見送る。
大きな息を吐いて顔を上げたランゲが憎しみの籠った目で聖像を睨んでいた事は、ミハエルは知らなかった。
それから、少しずつ悪魔の要求は過激さを増していった。
「あっ!!な、何を…。」
急にドアが開き、ミハエルは食糧庫に引っ張られてしまった。
「あっ、ダメ…、、ひ、人、が…、、待って。」
ドアに押し付けられて、緩い下衣と下着を下ろされる。
「お前が声を上げなければ分からない。」
ヌプ、ズブズブズブ…
「ウクッ!!…クッ…、、ウ…、ダメ、こんな所で、出てしまう…。」
悪魔が何かを唱えた。
「これでお前は精を吐けない。」
パンパンパンパンパン!
「あう…、、ぐっ…、、うう…。」
「イキたい時は、いかせて下さいと言うんだ。」
そんな…、
ズチュズチュズチュズチュ…
「ッー、、ダメッ、ァウッ、ーー、ウ、クーー。」
腹の中を広げて更に奥に入ってくるペニス。
刺激される場所が増えていく。
こんな…、ところで…。
ランゲが人の体であれば、声も耐えられよう。
だが…、これでは…。
腹がボコボコと、波打つ。
「イ、イク…、、い…く…、クッーーー。」
「ミハエル、ミハエル、イキたいか…。」
「クッ…、ク…ウ…、ッーーー、クッーー、、ウウ。」
そんな…、、
そんな事を口にするなんて…。
そんな気持ちと裏腹に、体は更に昂められてゆく。
「クッ、、ウウ…、ーー、グーーー!!ウッ、ウグ…。」
ズパンズパンズパン!!
深い口付けと愛の言葉と共に、ドク、ドクと、腹の奥で熱が弾ける。
「ミハエル…、愛してる。…素直に言えばいい。」
ミハエルは震える息を吐くしかなかった。
ランゲはミハエルの身なりを整え、ほんの少しドアを開ける。
「ミハエル様ー?」
「あれ?おかしいな。こちらにいらっしゃったと思ったのに。」
「ご飯ですよー!」
角を曲がったすぐそこの階段から聞こえる声。
だが、昂められた体はブルブルと震えて、足元もおぼつかない。
「子供達が…、、あ…。」
この欲情をおさめて欲しいと思ったが、ランゲの姿は既になかった。
そんな…、、
ミハエルは唇を噛んだ。
腹の奥がヒクヒクと何かを待ち望むのを感じて、熱い息が漏れる。
望んではいけない…。
ゆっくりと深呼吸して、ドアの外に出る。
コッ、コッ…
階段を降りてくる音が響く。
「ああ、いたいた。食糧の点検ですか、私がもうやりましたよ。」
爽やかな姿で、ランゲがそんな事を言った。
が、目は卑猥に細められていて、ドクリ、と魔素が流れ込んだ。
「あ…、、。」
背中に触れられただけで、ガクガクと膝が抜けそうになる。
「ミハエル師、大丈夫ですか?具合が悪いようだ。さあ、あちらで休みましょう。」
腰の辺りに魔素を流される。
「あっ、あっ…、、やめ…、……あう。」
腹の奥がピクピクと痙攣する。
後口からプチュと淫液が漏れて、濡れた感触がした。
更に指先が下に降りていけば、刺激を待ち侘びる腰がカクカクと揺れる。
ツプ…
「あうっ!」
指が沈んでゆく。
何故…、、
服をどうにかされたようには感じない。
コリ…、
「ヒッ…。」
クチュ、クチュ…、
「あっ、そんな…、ああ、、ダメ、ダメェ…。」
膝がとうとうカクリと砕けて、ランゲに縋り付く。
「足元に気をつけて。」
プチュ、クチュ、ヌプ、コリコリ…、
「あっ、ダメ…、、アウッ、アッ、やああ!」
「そんなに気持ちいい声をして、いきたい?」
待ち望んだ刺激に腰が震える。
指が増やされて、シコリを捏ねられると、奥までキュウキュウと疼いた。
「あう…、、、だ、ダメ…、ダメェ。」
「ああ、子供達の足音がする。」
「そ、そんな…。あ……。」
ヌプリ…。
「ミハエル様!いた!ご飯ですよ、あれ?…お具合悪い?」
「いえ、…大丈夫です。」
「さあ、食事にしましょう。」
尻を撫でられジンと疼いたのを、歯を食いしばってやり過ごし、夕食を食べた。
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