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第15話※

「ミハエル、どこに行くつもり?はぐれたら大変だ。」 小高い裏の山で木の実やキノコを集めていた時だった。 「こ、ここら辺は、毎年来ているから、大丈夫です。う、海が見えますから…。」 「足を挫いたり、蛇に噛まれたりしたらどうする。崖から落ちたら?」 「そ、その時は貴方を呼びますから…。それに、広範囲に探した方が、効率が…。」 「ミハエル…、貴方の心配は無用だと?」 「そ、そういう訳では…。」 「ミハエル、なら、俺の心配は?」 「あ、貴方はだって、強いし…。」 「ミハエル、そう。だから、俺の側にいるんだ。そこに妖獣がいるからね。」 指で示した場所には、何もない。 いや、僅かに穢れがあるような…。 「自覚した方がいい。奴らは魔素が大好きだ。そして、貴方には俺の魔素が毎日毎晩注がれ続けている。格好の餌だ。」 「そ…んな…。」 「だから俺の近くに居なければならない。分かった?」 「わ、分かりました。」 そう言って、そのあたりを不気味そうに見ながらミハエルはランゲの方に一歩寄った。 それだけで、ランゲは嬉しくてたまらない。 ジワリ…、 「ッ…、、。」 不意に魔素が流れ込んだ。 それだけで、ミハエルのペニスは兆してしまい、腰を引く。 「たまらないな…。」 ランゲが立ち上がった。 目がミハエルを見据えている。 「ぁ……。」 ミハエルの体は従順に悪魔の欲に反応し、それを受け入れる準備を始める。 ランゲが何かをすると服が消えてしまうのは、既に何度も経験している。 「さあ、どうしようか。ああ、いい所がある。」 そう言って連れて行かれたのは、人ではとても到達できない大きな岩の上。 燦々と日差しが降り注ぎ、眼下に森と海と街が広がる。 「さあ、ミハエル、服を脱いで。」 「こ、こんな…、だ、ダメ。こんな所では…、。」 「ミハエル…。」 伸ばされた手が、頰にふれた。 ジインと体が疼く。 「あっ、あう…、、そんな…。」 それだけで、このままでは帰る事は出来ないのだと理解させられる。 ミハエルは、その目を意識しながら禁欲的な詰襟の黒い服のホックを、ひとつ、またひとつと外してゆく。 指が震えているのは、ジワリと滲む魔素のせいか、それとも陽の下に肌を曝け出すという背徳のせいか。 少しもせずに、上衣は綺麗に畳んで足元に置かれた。 「ミハエル、見せて。恥ずかしがる貴方は、とてもそそる。」 きちんとアイロンが掛けられた擦り切れそうなシャツとインナーを押し上げて、胸の蕾が膨らんでいた。 尻を引くようにしているのは、ペニスが勃ち上がっているからだろう。 「続けて…。」 ミハエルがボタンを外し始めると、ランゲがシャツを指先でなぞり始めた。 「ッ…、、ぁ…。」 張った所をピンと弾かれて、声が漏れる。 風は凪いでいて、続けて上がるその僅かな音さえ消してくれない。 「ミハエル、次はスラックスを脱ごう。シミが付いてしまう。」 細いベルトを外し前を寛げると、下着は既に色を変えていた。 「あっ、、っ…、、そんな…。」 「ああ、そんなにして服を脱いでたのか。もちろん、期待には応えるよ。」 「期待、なんて…。」 「していないとは、言わせない。」 キュッと胸をつねられて上がった声は、思ったよりも甘かった。 シミが大きくなる。 「何を期待してるのか、言ってごらん。」 「な、そんな事…、、っ、あっ。」 シャツに浮き出た両方の乳首を転がし潰す指先と、胸の刺激で先走りを滲ませ始めた下着を視界に捉え、スラックスをギュッと掴んだままミハエルは体を震わせる。 「ミハエル、まだ難しいかな。胸だけ延々と刺激してあげよう。そんなにキツく握ったらシワになる。脱いで。」 手に持ったスラックスを足元に落とされ、胸を捏ねられる。 「あう…、っ…、、あっ。」 「ミハエル…、俺も脱がせて。シミがつく前にね。」 ランゲのソコは、既にパンパンに布地が張ってしまっている。 ミハエルはランゲの上衣のホックを外し、シャツもインナーも脱がせる。 刺激しないように、慎重にファスナーを下ろしてゆくが。 「ああ、ミハエル…、、そんなに焦らしていけない人だ。」 「じ、焦らしてなんて…、っ…。」 「ゆっくりと優しく刺激してくるなんて、酷くしてしまいそうだ。」 酷く…、 卑猥な想像とジワリと滲む魔素で、ゾクリと肌が粟立つのを感じる。 急いでランゲのスラックスを脱がせ、下履きを…。 ブルンッ!! 「…っ、…、、。」 勢いよく飛び出したソレが、目の前でユラユラと揺れる。 いつも口の中で丁寧に愛撫するソレに対して、もう嫌悪さえ湧かない。 それどころか、僅かに口を開け、舌を出そうとしている自分をミハエルは自覚してしまった。 「ミハエル、何を期待しているんだ。シミが広がってる。」 「あっ、そんな…、、あっ、あっ…。」 「ここだけではまだイケないみたいだね。さあ、選択の時間だ。ミハエル、いきたい?いきたくない?」 「うっ…、、そんな…、、うう…。」 「ミハエル、愛してる。素直になるといい。後ろから抱かれる方がいい?それとも正常位がいい?」 「あう…、、だ、ダメ…そんな…こんな外で、は、恥ずかしい。」 「可愛いミハエル、恥ずかしがる貴方は、そそると言っただろう。後ろから抱いてあげよう。安心するだろう?」 キツく抱かれて、胸を捩られ、会陰に、後口に、熱いペニスが擦り付けられた。 「あっ、あう…、うう、ダメ、、こ、こんな…、ダメえ。」 「ああ、こんなに下着を濡らして、いけない人だ。下着を脱ぎたい?脱ぎたくない?」 そ、そんな…、 「どっち?答えないなら、好きなようにするよ?」 「あうっ、、ぬ、脱ぎたく、ない。」 「ああ、偉いね。」 腰と指の動きが、激しさを増した。 「あっ、ああ、いく、いくっーーー、や、ダメえー、あっっ、、。」 ダメと言った途端、急に刺激が無くなり、無様に腰が揺れた。 「あう…、、うう…。」 あ、そんな…、、 「分かったよミハエル。じゃあ、射精したい?したくない?」 腹の奥がズクリと疼いた。 …、、したい…。 でも、こんな明るい場所で…。 「…、、し、したく、、ない…。」 「ああ、いいね、ミハエル。もっと乳首を可愛いがってあげよう。」 「乳首は直接触られたい?触られたくない?」 「ペニスを扱いて欲しい?先端を触って欲しい?」 「乳首だけでいきたい?ペニスでいきたい?」 それから、何度かそんな質問が繰り返され、口で否定しても、その度にミハエルの本当の願望が暴かれていく。 だが、 素直に、なんて…。 なれる筈がない。 ミハエルが八戒を禁じて生きた時間は長い。 口付けや射精はもちろん、脱衣さえも罪悪で恥ずかしい事。 交合や絶頂、口淫などもってのほかだ。 無理矢理やらされているのならばともかく、自分から望んだ事など、『愛しいランゲ』だけ。 ミハエルの下着が冷たく濡れそぼち、下履きの隙間から入り込んだランゲのペニスが、後口の入り口を直に擦り上げても、答えは変わるものではない。 「ミハエル、頑固な君も愛してる。次の質問だよ。」 ランゲがミハエルをキツく抱き締め、顔を寄せてきた。 熱く荒い息に頬を撫でられ、ミハエルがハァと熱い息を吐いて顎を上げる。 「ミハエル、キスして欲しい?キスして欲しくない?」 あ、そんな…、、 また、願望が浮き彫りにされる。 、、して欲しい…、キツく素肌を抱いて、深く口付けて… もちろん、ミハエルの口からはそんな言葉は出ない。 だが、 「あっ、あう…、、き、キスして、欲し、んん!!」 途中までしか答えていないにもかかわらず、口付けが与えられた。 欲しくない、と…、 そう言おうとしたが、その時にはもうランゲの舌がミハエルの舌を捉えてしまっていた。 震えるほど、満たされる。 「インナーは脱がせて欲しい?欲しくない?」 「ぬ、脱がせて、欲し、」 ガバリ!! 欲しく、ない、と… 「下着は脱がせて欲しい?欲しくない?」 ミハエルは理解した。 『欲しい』『欲しくない』その言葉の差は僅か。 これから、全て諾される…。 思ったとおり、濡れた下着は脱がされてしまった。 柔らかな日差しの下で、一糸纏わぬ姿。 そんな…、、 ランゲがペニスの先端をミハエルの後口に当てがった。 キュッキュッとしゃぶり付くように、散々焦らされた入り口が動くのを感じる。 「入れて欲しい?入れて欲しくない?」 体が震えるのは、喜びだ。 本当の願いを満たして貰える事への喜びだ。 「い、入れて、欲し、ああっああああーー!!」 ズブズブと入り込んでいくペニスを、歓喜と共に迎える体。 「ああっああっ、あううっ、い、いくっ…。」 ダメなのに…、 そう思った途端…。 ズヌヌヌ… 「ああっ…、、あ…う…。」 ペニスを抜かれて、体が切なく震える。 「ミハエル、いきたくないんだろう?」 ランゲが、意地悪そうに笑った。 ああ、、そんな…、そんな…、、 「素直になればいい。君がして欲しいと言うなら、俺はなんでもしてあげるよ。」 甘い声が、囁く。 それでも、まだ、ミハエルは口に出せない。 あうあうと開いては閉じる口に、ランゲは優しく優しく口付けて、体を優しく優しく撫でる。 入り口でクプクプとペニスをしゃぶらせ、ゆっくりと揺らしながらシコリを優しく優しく捏ねる。 快感に身を委ねたい。 思う存分、深くまで突かれたい。 いつものように、胸もペニスも刺激されながら、いきたい…。 それなのに、たった一言が言えず、何度も何度もいく直前で抜かれて、ミハエルは腰をカクカクと惨めに揺らす。 すぐに自分で立つことも出来なくなった。 くずおれても尚、腰を揺らすミハエルに、ランゲが問う。 「ミハエル、…愛してる。俺のペニスを、欲しい?欲しくない?」 ミハエルは、顔を、ゆっくりあげた。 聳り立つペニスが目の前にある。 後口に淫液が滲む。 「…あっ、、ほ、欲し……。」 目を閉じて、それを迎え入れる為に口を開け、舌を出した…。 が、それはいつまで経っても与えられなかった。 うっすらと目を開ける。 「最後まで言わないが、ソレは『欲しい』でいいんだね?」 目を覗き込まれて、ハッとした。 私、、自分から…、、 ミハエルが口を閉じる隙は無かった。 クチュ、と音を立てて熱いペニスが口の中に侵入してきたのだ。 頭を撫でられ腰を揺らされれば、容易に喉まで咥え込む。 不浄を口の奥深くまで入れられて、口の中でランゲのペニスが張り詰めるのを感じる。 いつものように吸い付き、舌を絡ませて喉を締める。 「ああ、ミハエル…、ミハエル、いく、いくっ、ーーー。」 射精され、感じるのは喜びだ。 まるで、あの愛し合った時のような、喜びだった。 それをミハエルは認めたくない。 悪魔に犯されて嬉しいとは、言えない。 …私は神に仕える身。 悪魔を求めては、いけない…。

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