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第14話※

ある晩、ダダダと廊下を走る音がして、トントンとランゲの部屋のドアが叩かれた。 ランゲの股間に顔を埋めていたのをなんとか整えて、ミハエルは笑顔を作る。 外門の鍵をかけ忘れたかもしれないと、エミルが言って来た。 「エミル、私が見てくるから大丈夫。君は寝なさい。おやすみ。」 ミハエルはこれ幸いと、外の門を閉めに行った。 ガチャ…。 夏の夜の重く湿った空気に吸収されたように、音はあまり響かなかった。 だから、背後に誰かが立った事に気がつくのが遅れたのかもしれない。 「ミハエル…、、夏の夜はいいな。背徳の匂いに包まれているようだ。」 ジワリ… 「あ…、、何故…。」 同時に、先日ペンキを塗り直した門の格子抱くように、押し付けられた。 門の冷たく硬い感触が直に胸を嬲る。 何故、服を着ていない…? 恐る恐る視線を下げれば、格子の間から真っ赤なペニスが飛び出すように揺れている。 「ミハエル、恥ずかしいな。こんな所で裸になっているどころか、ペニスを真っ赤にして。」 ランゲがペニスを手淫し始めた。 「ランゲ…、ダメ…、こんな、、何故、ふ、服を、…外ではダメ、あっ、あっ、、。」 「俺を途中で放り出すから、迎えにきたんだ。ああ、そんなに門を掴んで…、ふふ。」 後口に、熱いモノが当てがわれた。 「やめ、て…、あっ、嫌だ…、こんな…。」 ズブ…、グチュ、 「アッ、アアッ!」 「いいよ、今夜はここでしよう。外から見たらどう見えるんだろうね。あのミハエル神父が、裸で門にしがみついて腰を振ってる姿しか、人には見えないよ。」 「アッ、やあ、ラン、ゲ、、やめ、てえ、アアッ、ヒッ、そこ、ダメ、アアアッ!!」 古めかしい門扉から、何かがピュッと撒かれた。 「ミハエル、ここがいいんだね。でも、どうしようか、馬車の音がする。」 「あっ、そんな、やめ、お、お願い…、アッアアッ、や、やあ…、いく…、、やああっ、ダメえ。」 「ああ、ミハエル、愛してる、愛してるよ。ああもう結腸だ、さあ、俺を受け入れて。」 ジワリ… ドチュ、ドチュ、と、ひと突き毎にランゲは変容してゆく。 ググ…、ボッチュン!! 「ヒ、アアアア!!!」 「ああ、ミハエル、気持ち良さそうに潮を吹いたね。もっと、沢山気持ちよくなるといい。」 馬車の音が聞こえてくる。 ゴチュゴチュゴチュ… 「ヒッ、やっ、あっ、アアッ、ダメ、アアッ、見えて、しま、アッ、いく、いくっーー、ーーー、!!」 「ここも好きだろう?いっぱい突いてあげよう。俺だけを感じるんだ。」 ジワリ… パンパンパン… 「ヒッ、、いって、いってる、や、アッ、ダメええ、アアアアーーー!!」 制止の言葉など無いように腹の奥を捏ねられ続け、声を抑える事も出来ない。 蹄の音が間近でして、目の前の道を馬車が走り去った。 「ミハエル、見られてしまったね。ああ、すごい締め付けだ。見られて更にいくなんて、ミハエル、愛してる。」 それを否定するには、ミハエルの体は、愛の言葉と欲情にどっぷりと浸かってしまっていた。 「ほら、俺が膝を抱えてあげよう。次の馬車には、乳首とペニスと、ポッカリ開いた後口も見せてやろうか。」 「あ…そんな…アウッ、、アッ、だ…め。」 その夜、真っ黒な格子の隙間から朱を掃いた肌と真っ赤な乳首とペニスをチラリチラリと見せて、ミハエルは何度となく甘い言葉と絶頂に浸った。 快楽に翻弄されたミハエルには、その通り過ぎた音や何かが本物かどうかなど、区別が付かなかっただろう。 ただ、夜は馬車など殆ど通らないのに、何故その日に限って何度も何度も馬車が通ったのだろうと、少し不思議に思った。 それから、『外』がミハエルを翻弄する場所に加わった。 「ミハエル様、雨漏りが…。」 「最近は大丈夫だったのにね。」 「ハア、雨が上がったら見てみましょう。」 「大工仕事なら、私が得意です。ミハエル師、お手伝いをお願いしても?」 その視線に、朝まで散々開かれていた腹の奥が、ズクンと、疼いた。 「…ええ…、もちろんです。」 ミハエルはほんの少し目を彷徨わせた。 ポタン、パタンと滴るのは、間違いなく雨漏りなのに、溜まっていくのは自分の欲のように感じた。 次の日。 「ああ、屋根が…。」 「これは、何かが飛んで来たようだね、あそこに当たったんだ。瓦が割れていないといいんだが。さあ、屋根に登ろう。」 「……ハイ。」 この教会の屋根は急で、命綱を付けていても、少し怖い。 「滑らないように、手も付いて、そう、…ふふ、ミハエル、可愛いね。」 側に悠然と立ったランゲが、四つん這いで屋根にしがみつくミハエルの腰を、ハッキリとした意図を持って撫でた。 「あ、何を…、ダメ、ここでは、危ない…、ダメだ。」 ドクドクと、魔素が注がれる。 ジワリジワリと、体が熱くなる。 「危ないなら、尚更だ。…腰を、持って上げよう。」 ランゲの手が、屋根の冠瓦を抱くように這うミハエルの腰を強く掴んだ。 それだけで、ジンジンと胸がしこり始めたのを感じる。 「そ、そんな、あう…、こんな所では…。」 「ああ、そうだね、貴方の恥ずかしい姿を、皆に見られてしまうね。」 あ、そんな……、 下には自分達を見上げる子供達の姿もある。 「や、やめて、ランゲ、お、お願いだ、こ、子供達の前では…、あっ、ダメ、ダメだ。」 「分かったよ、子供達の前では、ね。」 と、冠瓦を跨いでいた体を、瓦に縋り付くように屋根の片側に寄せられた。 しかも、 ああ、また…。 服が全て消えている。 こんな…、格好。 急な屋根は、上体を伏せ、膝を着かなければ、安定しない。 風が、日に曝された敏感な恥部を嬲る。 そして、見えはしないが、腰を掴む手と、背後に気配を感じた瞬間。 ヌチュ…、ズ、ズズ… 「あ、そんな、あっ、あああ!!」 ズチュ、ズチュ…、 「ああ、こんなに発情して…。濡れてるの、わかるだろう?奥まで、すぐに届いてしまうな。ああ、シコリもパンパンになってる。」 「ヒッ、アッ、、ダメ、そこ、あっ、ああ。」 「そんな顔、子供達に見せていいの?」 「あっ、あう…、ッ…、、うう…。」 「さあ、早く屋根を直さないと。裏に人が来たら、大変だ。今、貴方の後口は、奥まで丸見えだから気をつけて。」 「あ、そんな、あ、危な、い、から、あっ、ッ、ウ…、、クフン!!」 「大丈夫、落ちる事はない。俺がこうして支えてる。」 パン!パンパンパン… 「ウッ、ウグウーーーー、ゥ、ウウ…、、ッハ、ハッハッ、あう…、ランゲ…。」 「ほら、結腸も吸い付いてくる…、ああ、ミハエル、愛してる。」 ググ…、グググ…、ズチュン!! 「ッーーーー!!!!…カッ…、、ハッ…。」 「ほら、子供達が呼んでるよ?…ふふ、ミハエル、…素敵な笑顔だ。」 奥を突かれて息もままならないが、アウアウと震える口の端をなんとか上げて、小さく手を振った。 ズク…ズクズク… 「アッ、……ッ、、ウッ……。も、もう…、や。」 「さあ、もっと足を開いて、胸とペニスも好きだろう?可愛がってあげよう。」 それから、ミハエルは、明るい日差しの中、静かに何度も何度も絶頂させられた。 「お昼ご飯ですよー?ミハエル様あ?ランゲさあん?もうそろそろ降りてきて?」 その声にミハエルが震える顔を上げると、ランゲが爽やかに笑って分かったと答えていた。 屋根の修理は、いつのまにか終わっていた。 「ああ、貴方が沢山何かを出したから、雨漏りしているかもしれない。ミハエル、ミハエル。…愛してる、食事にしよう。」 散々に絶頂した体は、いつの間にか服を着ていた。

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