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第17話
「お、おやめ下さい!神はそのような事お許しになりません!何を!わ、私はそんなものには…、手を離しなさい!」
ミハエルは身を捩り、腕を精一杯振り回し、足で蹴る。
それでも男達はいとも簡単にミハエルを拘束し、天井の梁から下がるロープに四肢をつないでしまった。
「あんたが悪いんだぜ、いい匂いプンプンさせて。」
「最近はソコらの女よりもそそる尻になってきやがってよ。」
「今日はあの羊飼いはどうした。迷子の羊が狼の巣穴に迷い込んじまったら、骨も残らねえぞ。」
「縄を、ほ、ほどきなさい。必ず罰が下ります。」
「そうだよな、神父様の事はちゃんと神様が助けてくれるんだもんなあ。ああ、早く助けてくれるといいなあ。」
背けた頬にペニスを擦り付けながら1人が言う。
「神様、早く助けねえと神父様はまわされちゃいます。早くお助け下さい。」
神よ…、、
閉じることができない足の間で、スラックスの上から後口にペニスを押し付けられた。
ザワリと悪寒が走った。
「わ、私を離しなさい。今ならまだ間に合います。」
が、ニヤニヤした男達にはなんの効力も無い。
1人の男がミハエルの首にかけられたシンプルな十字架を弄びながら言った。
「神父様、天国はどこにあるか知ってるのかい?」
「…、、か、神の国への入り口です。」
別の男は、何かの瓶を持って近づいてくる。
「あーあ残念、ハズレ。正解はココでした。」
「これからその天国を見せてあげましょう。」
「男無しじゃ生きられねえ体になるけどなあ。」
ミハエルはサッと青ざめる。
薬は、嫌だ…。
薬とは、モノに寄っては精神を蝕み、やがて死に至るものもある。
それなのに、それをやめる事ができない体にされてしまうのだ。
教会でも、そういった人達を保護し社会復帰までをサポートする活動をしていたから、その悲惨さはとてもよく分かる。
「さあ、まずは服を脱いで恥ずかしい所を綺麗にしましょうねえ。」
そんな…、誰か…助けて…。
上衣に、手が伸びて来た。
「や、やめなさい!嫌だ!手を離しなさい!」
見られてしまう…。
所有印は至る所につけられていて、胸もペニスも後口も、以前とはもう様子が違う、この体。
体を更に捩り抵抗しても、伸びてきたその手にホックはすぐに外されてしまった。
「さあ、次は…、おやあ?ここに何かあるみたいだ。」
薄いシャツが尖りを露わにしてしまっていた。
インナーを着ていなければ、色さえ滲んでいただろう。
「や、やめろ!か、神よ…。離せ、ッウ!!」
指先でコロコロと転がされ、ギュッと摘まれる。
誰か…。
「ハッハ、こりゃいい。自分で触ってたのかい?それとも、あの男あたりからもう躾られてんのかな?」
唇を噛んで声を耐えても、腹の奥がその刺激に反応する。
この卑猥な体を、見られてしまったら、私は…。
「ぐっ、縄を解きなさい!や、嫌だ!うう、やめろ!」
ミハエルは更に身を捩りその手を剥がそうとするが、胸の刺激は無くならない。
「お帰りは破れた服で帰るのかい?破いて欲しいなんて仕方ねえ変態だ!」
バリバリ!!
ボタンが飛び散り、インナーも破られ、胸がはだけられてしまった。
「あっ…、、。」
何故…、こんな事に…。
「ほう、あのミハエル神父様が、ねえ。」
「こりゃ天国を知ってる体ですなぁ。」
「神父様、罰が下るんじゃねえの?」
見られて、しまった…。
所有の印と、淫猥に腫れて肥大した乳首、そして…。
「こっちはここだけ切り取ってやる。動くなよ?」
摘まれた股間の布。
「やめろ!ソコは、嫌だ!!離してくれ!」
「おいおい、そんなに嬉しがるなよ。みんなに言っちゃうよ?」
「そんな…、そ、、それだけは…、、。」
ミハエルは目を閉じた。
「そうそう、大人しくしてりゃあ気持ち良くしてやるぜ?」
ジョキジョキと、スラックスが切り取られる音がする。
「おお、神父様は乱暴に犯されるのがお好きらしいぜ。」
「シミ付けてやがる。」
「こりゃ、楽しめそうだ。」
切られたスラックスから見える下履きが盛り上がり、淫液を滲ませているのを揶揄され、涙が滲む。
乳首と先端を同時に撫でられると、ピクリと腰が揺れた。
「うう…、、や、やめて、下さい…。そ、それ以上は…、やめて…。」
助けて…。
「あーあ、お前がいじめるから泣いちまったぜ。やめてあげよう。」
「…ああ、神よ…。」
ありがとうございます、と、言おうとした時だ。
「…それじゃ、次行こうか。」
そんな…、、
「こっちはせめて手付かずであって欲しいねえ。」
「ケツの穴まで使用済みなんて、神父様がそんな訳あるかよ。そんな神父様にお祈りして貰ってたら、ここいらみんな娼婦になっちまうよ、ハハハッ!」
「違わねえ!」
クッ…、、それだけは…。
「やめなさい!これは刑事罰に当たります!刑吏にかかる前に私を離しなさい!」
「刑吏なあ。」
「ああ、それ、俺の兄ちゃんだよ!だから問題ねえ!」
「うちの叔父貴もだ!奇遇だなあ!」
「それに、オレ達まだ服切っただけだしな!」
男達に、やめる様子は無い。
私は、どうすれば…。
「さあ、足を吊りますよー?」
足が吊り上げられていく。
「…ヒヒッ、ご開帳ー!」
必死に膝を寄せるが…。
「やめろ!やめろお!!」
グイッ!!
ああ、そんな…。
「なんだよ、ここも使用済みか。」
「あーあ、だいぶ使い込んでるなあ、こりゃ。」
「神父様、尻の穴まで真っ赤になって可愛いねえ。だが、神父様のやる事だ。罪じゃねえんだろう。」
「なあ、神父様。ここで提案だ。」
リーダー格の男が、ミハエルの口元にペニスを突き付けながら言ってきた。
「毎週、俺たちに心がこもったご奉仕してくれたら、内緒にしてやるぜ。どうする?」
そんな…、、
「ああ、いいねえ。ミハエル神父様に清めていただけたら、お嫁にいけない体されちゃう可哀想な女も減るしなあ。」
そんな…、、、
私には、初めから選択肢などないのだ…。
それに、どうせ私は…。
ミハエルは唇を噛む。
自嘲の笑みが、目元に浮かんだ。
「……、わ、分かりました。毎週、街の清掃の時であれば…。」
「ああ、嬉しいねえ。聖職者様は俺たちみたいなのにも施しを下さるんだねえ。」
「それじゃあまずは、ストリップと行こうか。」
縄が解かれた。
あれほど望んだ事なのに、今は嬉しいとも思えない。
ミハエルはベッドの上で、上衣を腕から落とし、ボタンのとまらないシャツを脱ぐ。
破かれたインナーをその上に落とし、用の成さないスラックスに手を掛けた。
…あの悪魔にする事と、変わりはない。
ストンとそれを足下に落とす。
残るは下履きだけ。
が、そこから先が戸惑われてしまう。
「無理矢理されたいんじゃねえの?」
「これから御説法だもんな、人数足りねえんじゃねえの?」
「ああいいな、ご希望ならちゃんと大人数集めてやるぜ?」
「ち、違います、、ッ…、、こんな事…。」
ミハエルが下履きをずらしてゆく。
助けて…。
プルンと顔を出した真っ赤なペニスが、蜜を滲ませ上を向く。
「あらまあ完勃ちしちゃってるようですねえ、神父様。」
「じゃあ次は一人でやって貰おうか。」
「聖職者様のオナニーショーか、いいな。」
「さあ、ミハエル神父様、ああ、足は広げて下さいね、よく見えるように。」
「そんな…、、。」
人前で、そんな事を…。
「聖職者様、そんなに所有印を付けられて、乳首とペニスを真っ赤にしながら説法なさってるなんて事は、まさか信者の方はお気付きではないのでしょうなあ。」
すかさず、心を折る言葉が飛ぶ。
「ック…、、分かり、ました…。」
ミハエルの指先がペニスに触れ、ゆっくりと動き出した。
すぐにクチュリと蜜が溢れ、息が熱く早くなる。
が、ソコをいくら擦っても扱いても、快感が溜まるばかりで吐精に至らない。
助けて…。
「もしかして、ここだけじゃイケないとか?」
「なんて顔してんだよ、そそるねえ。」
「さあ、足を開くんだよ。」
ミハエルは震える足を開いてゆく。
「ああ、俺の言い方が悪かった。膝を抱えるんだ。」
ああ…、、ランゲ。
涙に暮れるミハエルが膝を抱えていくのを、男達は股間を扱きながら見ている。
「自分でケツの穴ほぐして、ああ?なんだよ、もうほぐれてんじゃねえか?」
「今日も使用済みか?ハハ!こりゃ、ようく躾られてんな。」
「あの羊飼いか?なんだよ、教会ってのはそういうところか?」
「ち、違います。こ、これは、その、…人では、なく…。」
黒く大きな影がミハエルの脳裏を掠め、優しい面影が胸を締め付ける。
助けて… 、ランゲ 。
「人じゃない?じゃあ道具ってか?それじゃあホンモノは初めてか?最高の処女ビッチだなあ、おい。」
まさか、悪魔から毎朝毎晩犯されているとは、言えない。
「さあ、入れてやっから自分でケツの穴広げろ。天国に行かせてやるぜ?」
ランゲ…。
「うう、い、嫌だ…、、何故、こんな…、っく、うう。」
「指入れて掻き回して、中にいっぱい出して孕ませて下さいって言うんだよ。」
「そんな…、う、…うう、…い、言えません…。」
ランゲ…。
「ああ?ほら、カマトトぶってねえで、もっと奥まで入れて掻き回せよ。」
「気持ちいい薬が欲しいのかなあ?」
ミハエルの顔に怯えが走った。
「い、嫌だ!…そ!それだけは…、やめて、下さい…、、や、やります…。やり、ます…。うう…、ック。」
助けて…、ランゲ……ランゲ。
ソコはもう既に悪魔の吐き出した精で濡れており、指を入れていけばヌチュヌチュと音を立てる。
「…ッ…、、うっ、、ック…。」
…ランゲ…。
「もっと気持ちいいとこがあんだろう?自分でできねえなら、俺たちが手伝ってやるぜ?」
「…そ、そんな…、ッウ、、じ、自分で、、でき、ます…。」
ミハエルは指先でシコリに触れた。
いつもいつも悪魔にしつこく刺激されるソコは、その指先の刺激を快感として拾う。
ランゲ…、、
「うう…、っう、、……クッ、ウウッ、、…、あう。」
男達の手が伸ばされた。
それぞれが、胸をつまみ、脇腹や太腿を撫で、ペニスを扱き始めた。
「神様の代わりに天国に連れてってあげますよ?」
「ああ、俺もう待てねえ、なあ、早くやろうぜ。」
リーダー格の男は、ミハエルの痴態をニヤニヤと見て、はち切れんばかりのペニスをそのクチュクチュと音を立てる後口に向けた。
「神様は助けてくれねえようだなあ。さあ、指を抜け。」
後口にグイグイと押し付けられるのを、指で遮る。
「いや、嫌だ…、、ぁ…、、あぐう…、やめ…,あっ、あっ。」
入れさせまいと指先で隠すも、その腕はすぐに纏められてしまった。
ランゲ…、、ランゲ…。
男がミハエルにのしかかり、腰を合わせる。
「…ああ、、いやあ…、、……ラン…ゲ。」
ゴゴウ!!!
凄まじい風と、男達の悲鳴が上がった。
ドガン!
バギバギ!!
ギャアア!!!
部屋の隅に投げられた男達は呻き声を上げたが、その見上げるような体躯の異形を目にして、ブルブルと震え出した。
ランゲ…、、
助けに来てくれた…!!
涙が流れた。
それは、大きな安堵と、喜び。
そして、心からの救いだった。
「ああ、、神よ…。」
ズキンと胸が痛んだ。
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