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衝動

「は…ぁ…はぁ…っ、なんで彼に会うと抑えられない」 ここ3週連続しておこる激しい衝動に悠介は息を弾ませた。 悠介はベッドの上に四つん這いになり湧きあがる欲に苦しさを感じベッドの上でシーツを握りながら身悶えた 「…っ」 性を知ってから10年近くこの欲が俺を苦しめる 。 この3週はとくにひどい… 胸ポケットから抑制剤を取り出し薬を噛みくだくと大きく息を吐き、ベッドに仰向けになった。 しかしまだおさまらない 「くそ…っ」 あの子が原因だろうか?名前も分からないのに…っ たまらなく抱きたい 手が自然に股間に伸びてズボンをずらし陰茎を乱暴な動きで擦った 「君は…誰なんだ?…っうぅ」 何度か擦りあげ精を飛ばすと、汚れた手を上にかざし悠介はため息をついた 「はぁ…セックス……したい」 俺は性依存らしい… 高校3年で性を覚えてから大学2年のころまでセックスに明け暮れる日々を送った。 それこそ勉学に支障をきたすほど。 大学には入れたが医者になれるかが分からないそう危惧し見かねた院長である父にα抑制剤を処方されて数年、ここまで欲に苦しんだのは初めてだ。 おそらくΩ…それもかなり強い しかし何ら香りを感じなかった。 かなり嫌われている様子だし、運命ではないのだろう。 でも、欲しくて欲しくて仕方ない また会えるだろうか? 悠介は祈りながら眠りに入っていった

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